ドローンはさまざまな撮影で用いられていますが、その中でも代表的な使い方が空撮です。
実際に、ドローンを使って空撮された映像を見たことがある方は多いでしょう。現在ではドローンは家電量販店やネットショップなどで購入できるようになっていますが、撮影する際にはいくつかのポイントがあります。
そこで今回は、ドローン空撮のポイントや注意点、おすすめの機材などを解説します。自分でドローンを使って空撮してみたい方やどのようなことに気をつけて撮影すればよいのか知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
1.ドローン空撮のポイント
ドローンの空撮は誰でも簡単に質の高い映像を撮影できるわけではありません。高品質な映像を撮影するためには、以下のようなポイントを覚えておく必要があります。
- 基本的な操作をマスターしておく
- 撮影テクニックを活用する
- 現地と当日の天気をチェックしておく
- どのような映像を撮影したいのか計画しておく
- 前日にドローンのメンテナンスを行う
- 状況に応じて必要なアイテムをそろえる
それぞれどのようなポイントなのか、1つずつ見ていきましょう。
1-1.ポイント①基本的な操作をマスターしておく
操作方法があいまいな状態でドローンを操作しても、思うような映像が撮影できないかもしれません。それどころか途中で見失ってしまったり、木や人にぶつかってしまったりする恐れがあります。特に人にぶつかってしまうと相手を怪我させてしまい、大きなトラブルとなってしまうでしょう。
安全かつ目的に応じた映像を撮影するためにも、まずは基本的な操作をしっかりと問題なくできるくらいになるまで練習することが大切です。現在ではドローンの操作方法を教えるところも日本国内に複数登場しているため、初めて空撮をするのであれば、いきなり撮影するのではなく、講習を受けて基本操作を覚えることから始めてみましょう。
1-2.ポイント②撮影テクニックを活用する
ドローンの基本操作をマスターできたら、撮影テクニックの習得を目指しましょう。ドローンの撮影テクニックはさまざまあり、複数のテクニックを覚えておくことで質の高い映像を撮影できるようになります。
ドローンの撮影テクニックとしては、パンやチルトアップ・ダウン、ノーズインサークルなどが挙げられます。パンはドローンをある程度の高さまで上昇させて、そこから360度回転する方法であり、広大な風景を撮影したい場合におすすめです。
チルトアップ・ダウンはカメラの向きを上げたり下げたりする方法で、被写体から近い状態で徐々に広々とした風景を撮影するといった場面で活用できます。ノーズインサークルは常にドローンの正面を被写体に向けつつ、ドローンが360度旋回する方法で、難易度が高い方法ながらも映画のような映像を撮影することが可能です。
1-3.ポイント③現地の状況と当日の天気をチェックしておく
ドローンを空撮する場合、あらかじめ現地の状況を確認しておくことが大切です。離着陸ポイントや空撮空域などを確認しておくことで、どのように撮影すれば良いのか把握できるでしょう。
また、当時の天気もチェックしておくのがおすすめです。天気を確認しておかないと、撮影日に天気が悪くなって中止になってしまう恐れがあります。スムーズに撮影するためにも、現地の状況だけではなく、当日の天気をチェックして問題なく撮影できるかどうか確認しておきましょう。
1-4.ポイント④どのような映像を撮影したいのか計画しておく
ドローン空撮も含め、どのような撮影であっても計画を立てておくことは大切です。計画があいまいな状態だと、どのような映像を撮影すればよいのかあやふやになってしまいます。
スムーズに撮影を進めるためにも、きちんと計画を立てておきましょう。この際、絵コンテとして撮影の流れを決めておけば、他の人たちにも撮影の流れを伝えやすくなり、スムーズに作業してもらえるでしょう。
1-5.ポイント⑤前日にドローンのメンテナンスを行う
ドローンは日々のメンテナンスが大切です。万が一、当日故障して撮影できないというアクシデントを起こさないためにも、空撮前日にもドローンのメンテナンスを行うことをおすすめします。
メンテナンスの内容としては、ジンバルの歪みや送信機の設定、ファームウェアのアップデートなどが挙げられます。もし可能ならばモーター音を聞き、異常がないか確認しておくのもおすすめです。
1-6.ポイント⑥状況に応じて必要なアイテムをそろえる
質の高い映像を撮影するためにも、状況に応じて必要なアイテムをそろえるようにしましょう。例えば夏の場合、クーラーボックスやアイスノンなどの冷却グッズを用意しておくことで、バッテリーの熱対策として活用できます。
反対に冬の場合は、ホッカイロといったバッテリーを温めるものを用意しておくと良いでしょう。
2.ドローン空撮の注意点
ドローンを空撮する際には、いくつかの注意点があります。問題なく空撮するためにも、注意点も覚えておきましょう。
2-1.注意点①安易に行うと法律や規制にひっかかる恐れがある
ドローンの空撮はどこでもできるわけではありません。安易に行うと、法律や規制にひっかかる恐れがあります。そのため、航空法や小型無人機等飛行禁止法などドローンの使用に関わる法律や規制をチェックしておくようにしましょう。
なお、国土交通省の公式サイトでは以下の場所を飛行禁止としています。
- 空港等の周辺
- 緊急用務空域
- 150m以上の上空
- 人口集中地区
- 国の重要施設等の周辺
- 防衛関係施設の周辺
- 原子力事業所の周辺
また、以下のようなルールもあるため、空撮する際は守るようにしましょう。
- 飲酒時の飛行禁止
- 危険な飛行禁止
- 夜間での飛行禁止
- 目視外飛行の禁止
- 人または物件との距離の確保
- 危険物輸送の禁止
- 物件投下の禁止
2-2.注意点②途中でバッテリーが切れてしまう恐れがある
ドローンは充電式のため、途中でバッテリーが切れてしまう恐れがあります。そのため、前日のうちにバッテリーをしっかりと充電させておきましょう。また、万が一に備えて予備バッテリーを用意しておくのもおすすめです。
2-3.注意点③難しいならプロに任せるのもおすすめ
ドローンの空撮はどのような方でもできるものではなく、特に未経験者の場合は危険が伴います。かといって初心者が空撮しても、思うような質の高い動画が撮影できないかもしれません。
そのような場合には、プロに任せることを検討してみましょう。プロに任せることでその分のコストがかかってしまいますが、その分質の高い空撮をしてくれます。特にビジネス目的で空撮する必要がある場合は質の高さが重要になるため、無理に自分たちでしようとせず、プロに任せることも考えておきましょう。
3.空撮ドローンでおすすめの機材とは?
空撮できるドローンは数多くあるため、どれが良いか悩むかもしれません。そこでここでは、空撮ドローンでおすすめの機材を5つピックアップして紹介します。
3-1.DJI/Mavic 3
DJIのMavic 3は2021年に発売されたドローンであり、DJIを代表するMavicシリーズの1つです。全方位に障害物センサーを備えており、最大46分間飛行できます。カメラの性能も優れており、4Kにも対応しています。
3-2.DJI/Mini 2
もし初めて空撮用のドローンを買うのであれば、DJIのMini 2がおすすめです。Mini 2はコンパクトなサイズで荷物になりにくく、重さは200g以下です。4Kにも対応しており、4倍ズーム機能のおかげで遠くからズーム撮影したい場合にも活用できるドローンです。
3-3.G-Force/SKYHIGH
G-ForceのSKYHIGHは1800mAhの大容量バッテリーが搭載されており、200g未満ながらも18分ほどの長時間フライトが可能です。その上、ビジョンセンサーや気圧センサーが備わっているおかげでホバリングが安定するため、映像のズレも生じにくくなっています。
3-4.G-Force/LUCIDA
SKYHIGH よりもさらに小型のものを探しているのであれば、同じメーカーのLUCIDAがおすすめです。手のひらサイズのドローンながらも、フルHD画質での記録が可能なカメラを備えています。その上、Wi-Fi接続でスマホやタブレットをLIVEモニターにできるため、ハイレベルな操作スキルを持っていない方でも操作しやすいでしょう。
3-5.PARROT/ANAFI
PARROTのANAFIの特徴として、ズーム機能が挙げられます。フルHDで最大2.8倍のロスレスデジタルズームが可能であり、解像度を損なわずに被写体にズームできます。また、コンパクトに折り畳められるため、気軽に持ち運びやすいという部分もメリットです。
4.ドローンで撮影した映像はFilmoraで編集しよう!
ドローンで空撮した映像をそのまま使っても問題ないですが、さらに質の高い映像にしたいのであれば、Filmoraを使って編集するのがおすすめです。
4-1.そもそもFilmoraとは?
Filmoraは有料の動画編集ソフトで、初心者でも直感的な操作を実現しています。BGMも豊富にそろっているため、空撮動画にBGMを追加したい場合にも活用できます。OSはWindowsとMac双方に対応しており、スペックさえ満たしていればノートPCでも操作可能です。
Filmoraの場合はお試し版として、無料のソフトも用意されています。出力時にウォーターマークが表示されますが、ほとんどの機能が利用できるため、気になる方はお試し版を利用した上で買うかどうか考えてみると良いでしょう。
4-2.ドローンの映像をFilmoraで編集する際のコツ
Filmoraでドローンの映像を編集するコツとしては、できる限りもともとの映像を活かすような編集を心がけることが挙げられます。
多くのエフェクトを追加すると、せっかくの映像の美しさが感じられにくくなる恐れがあります。そのため、完成イメージから逆算する形でシンプルな動画にするのがおすすめです。
例えば最後まで見てもらえるような動画にしたい場合には、スピードランプ機能がおすすめです。スピードランプとは動画の速度の緩急をつけることであり、Filmoraの場合はテンプレートが数種類そろっているため、簡単に速度の調整ができます。
方法としてはソフトを起動後に素材をタイムラインへ追加し、追加したものをダブルクリックします。そうすると以下のような画面になるため、速度タブを選びましょう。
その後、スピードランプを選んで追加したいテンプレートを選べば動画に適用されます。
5.ドローン空撮はコツや注意点を踏まえた上で取り組もう!
今回は、ドローン空撮のポイントや注意点、おすすめの機材などを解説しました。
ドローン空撮はさまざまなポイントがある一方で、注意すべきこともあります。そのため、これからドローンを使って空撮しようと考えているのであれば、今回紹介したことを踏まえて取り組むようにしましょう。
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