2024年現在、AI(人工知能)技術は日々目覚ましい進化を遂げています。
そんな中ChatGPTやDall・Eの登場に続き、OpenAIが新たに放つ革新AIモデル「Sora」(2024年12月9日に正式リリースされた)が、動画生成業界に衝撃を与えています。
Soraは、従来のAIモデルとは一線を画す、驚きの性能と可能性を秘めた動画生成サービスです。
果たして、Soraはどのように動画制作の常識を覆し、その他の動画生成サービスを凌駕するのでしょうか?
本記事では、Soraの概要や使い方、驚きの機能、そして活用における課題まで、Soraの魅力を余すことなく解説していきます。
動画制作の未来を担うAI「Sora」の全貌をいち早くお届けするので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
Part1.OpenAI Soraとは
2024年2月15日、OpenAIはテキストから動画を生成するAIモデル「Sora」を公開しました。従来の動画生成AIとは異なり、Soraは複雑なシーンや複数のキャラクター、モーション、そして背景と被写体の詳細まで表現できる能力を持っています。特に、物理的な関係性を理解し、指示しなくても矛盾を防ぐことができるため、よりリアルで自然な動画が生成できます。この特徴により、Soraはクリエイティブ業界に大きな衝撃を与え、注目を集めています。
その後、2024年12月9日には「Sora Turbo」が正式にリリースされ、さらに進化したバージョンが登場しました。Sora Turboは、最大20秒間の高解像度動画を生成でき、タイムライン編集や画像プロンプトの追加が可能になりました。ユーザーは480pから1080pの解像度を選択でき、動画の構造やスタイルを自由にカスタマイズできるようになっています。また、このバージョンでは、生成速度も大幅に改善され、より迅速にコンテンツを制作できるようになっています。
以下は、2024年2月15日に公開された初期バージョンのSoraと2024年12月9日に公開されたSora Turboの違いです。
特徴 | 2024年2月15日公開 Sora | 2024年12月9日公開 Sora Turbo |
---|---|---|
動画の長さ | 数秒間 | 最大20秒間 |
解像度 | 限定的 | 最大1080pまで対応 |
タイムライン編集 | 非対応 | 対応(プロンプト追加など) |
生成速度 | 低速 | 高速(Sora Turbo) |
プロンプトの形式 | テキストのみ | テキスト、画像、ビデオプロンプト |
提供対象 | 限定的(選ばれたユーザー) | ChatGPT Plus/Pro ユーザー |
Part2.OpneAI Soraの機能
OpenAIの動画生成AI「Sora」は、多様なユーザーのクリエイティブなニーズを満たすために、直感的な操作性と高度な技術を兼ね備えています。以下では、ユーザーが直接体験できる実用的な機能と、それを支える製品の特長を2つの視点から説明します。
2.1.ユーザーがすぐに活用できる操作機能
Soraは、動画制作の経験が少ないユーザーでも簡単に使えるように設計されています。以下は、主な機能です:
機能名 | 説明 |
---|---|
Remix(リミックス) | 既存の動画に新しい要素やスタイルを追加し、オリジナルの動画に再構成できます。特にSNSやマーケティング用の短編動画制作に最適です。 |
Re-cut(再編集/カット) |
特定のシーンを切り出したり、拡張したり、時間軸を変更して新しいストーリーを作り出すことができます。効率的に再編集を行いたい方におすすめです。 |
Storyboard(ストーリーボード) | 複数のシーンを一連の流れとして構築できる機能で、複雑なストーリーのある動画制作をサポートします。 |
Loop(ループ) | 動画の一部を滑らかに繰り返し再生でき、印象的でリズミカルな映像表現を簡単に作成可能です。 |
Blend(ブレンド) |
複数の素材を組み合わせ、一体感のある映像表現を生み出します。独自のアイデアを具現化するのに役立ちます。 |
Style presets(スタイルプリセット) |
様々なアートスタイル(段ボールとか、折り紙とか)をあらかじめ設定しており、統一感のあるデザインを手軽に適用できます。 |
2.2.技術特性と信頼性を支える製品の価値
Soraはただ便利なだけでなく、その背景には高度な技術と安全性への配慮があります。以下の特長が、それを証明しています:
①テキストから動画生成
※動画の生成プロンプト
(数頭の巨大な毛むくじゃらのマンモスが雪の草原を踏みしめながら近づいてくる。長い毛むくじゃらの毛が風に軽くなびきながら歩く姿、雪に覆われた木々、遠くに見えるドラマチックな雪を頂いた山々。)
テキストから動画を生成する「Text-To-Video」機能は、Soraの核となる機能です。
シンプルなテキスト記述だけで、複雑なシーンや複数のキャラクター、特定のモーション、被写体と背景の詳細な表現まで、本物と見分けがつかないほどリアルで高精細な動画が生成できます。
また、最長60秒間という生成時間も過去無かったものです。
これだけ詳細な表現が自然にできるのであれば、カット毎の動画は全てSoraで生成してしまえば良いのでは?と期待してしまいますね。
②画像アニメーション化
DALL·Eなどで生成した静止画像から動画を生成できる「Image-To-Video」や、動画から新たに動画を生成する「Video-to-Video」機能も搭載されています。
静止画像に動きを与え、手軽にアニメーション動画が生成できます。
上記ポストで紹介されている動画も、驚きのクオリティですね!
③C2PAメタデータ対応
生成された動画には透かしとメタデータが含まれており、AI生成コンテンツであることが明示されます。
これにより、透明性と信頼性を高めています。
④安全性と規制対応:
Soraは、暴力的、性的、著作権を侵害する素材を制限し、安全で安心な動画制作環境を提供します。
⑤多国籍展開:
現在、アメリカや日本を含む多くの国で利用可能ですが、EUやイギリスでは規制対応のためリリースが遅れています。
Part3.Open AI Soraの始め方・登録方法/公開日
2024年12月9日には「Sora Turbo」が正式にリリースされ、さらに進化したバージョンが登場しました。OpenAI Soraの利用を始めるには、公式サイトでアカウントを作成する必要があります。まず、OpenAIのウェブサイトにアクセスし、サインインまたは新規登録を行います。
Soraは、ChatGPT PlusまたはProのユーザー向けに提供されており、これらのプランに加入していない場合、アップグレードが必要です。サインイン後、Soraのページから動画生成機能にアクセスできます。詳細な手順は公式サイトで確認できます。
また、以下は、現在 OpenAI Sora が利用可能な国と利用不可の国・地域のまとめです。
ステータス |
国・地域 |
利用可能 |
アメリカ、カナダ、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジル、インドなど大多数の国 |
利用不可(延期中) |
EU加盟国、スイス、イギリス |
説明
- 利用可能な国・地域:ChatGPT PlusまたはProユーザーがSoraを直接利用できます。
- 利用不可の国・地域:現地の規制やその他の要因により、リリースが延期されています。
Part4.OpneAI Soraの料金・価格
OpneAI SoraはこれらのChatGPTプランに含まれています。これらのプランに加入していない場合、購入する必要があります。
ChatGPT Plus
月額 $20.00
「Plus」には、動画を通じて創造性を発揮する機能が含まれています
- 最大50件の優先動画 (1,000クレジット)
- 最大720pの解像度と5秒間の動画
ChatGPT Pro
月額 $200.00
「Pro」には、高ボリュームのワークフロー向けに無制限の生成と最高の解像度が含まれています
- 最大500件の優先動画 (10,000クレジット)
- 無制限のリラックスモード動画
- 最大1080pの解像度、20秒間の動画、5つの並列生成
- 透かしなしでダウンロード
Part5.OpenAI Soraの課題・弱点
OpenAI Soraの課題や弱点についても見ていきましょう。
なお、公式HPでも弱点について記述されています。
具体的には以下の3点です。
・生成結果の不確実性
・倫理的な課題
・法的な問題
現状のSoraは、入力されたテキスト内容が正確に反映できるとは限らず、意図した動画にならないケースもあります。
例えば、指示と異なる風景やオブジェクトが生成されてしまったり、物理的にあり得ない不自然な動き、不整合などが生成されてしまう可能性もあるようです。
また、悪意のあるユーザーにより、フェイクニュースや扇動的な動画が生成できてしまう可能性があります。
特にSoraは動画と見間違うほどクオリティの高い動画が生成できるため、こういった安全性には充分留意する必要があります。
加えて、法的な問題や、動画の学習データに関するトラブルも抱えています。
参考:OpenAIが「Sora」の学習にYouTube動画を使ったとすれば違反──YouTubeのモーハンCEO|ITmediaNEWS
こういった課題は、AI全般に言えるものも多々含まれているため、簡単に解決することはありませんが、ある程度の技術的解決や利用規約の整備が進んだ後、一般公開に踏み切る事が予測されるでしょう。
Part6.動画生成AIは大きく二種類が存在する
ここまで動画生成AI「Sora」について、網羅的に紹介してきました。
今までの動画生成AIとどのように異なり、どんなことが具体的にできるのか、理解していただけたのではないでしょうか?
ここで、知っておきたいのは「動画生成AI」は大きく2種類に分別できるという点です。
具体的には、動画生成は
・新たな映像を生み出す生成AI(Sora、Lumiere、Pikaなど)
・映像からストーリーを指示通り構築し“動画”を生成するAI(Filmora※後述)
の2通りに分けられます。
現状、Soraなどの映像を生み出せるAI単体で動画作品を完成させることは不可能に近く、何らかの編集や動画作品に昇華するための作業が必要です。
つまり、そういった編集や作業もAIで進めれば、さらに効率的な映像生成から作品への昇華までが一気通貫で完結できる訳ですね。
次章では、そんな“動画”生成AIやAI機能が豊富に搭載された動画編集ソフトを紹介していきます。
関連記事:
動画生成AI「Pika」を徹底解説
Part7.AIで“動画”を生成するなら「Filmora」がおすすめ!
結論として、SoraなどのAIで生成した動画を作品に昇華する場合、AI機能が豊富で“動画”生成AIも搭載されたFilmoraを使うのがもっともおすすめの方法です。
本章では、Filmoraの特徴やAI機能、導入方法から具体的な動画の生成方法までをガイドしていきます。
7-1.Filmoraの特徴
「Filmora」は、世界的クリエイティブソフトメーカーのWondershare社が開発した、最先端AI搭載動画編集ソフトです。
業界随一の充実したAI機能と、高度な編集機能が搭載されており、動画編集が効率的に進められるのが最大の特徴です。
Filmoraに搭載されている動画編集AI機能の一例は以下の通り
機能名 | 概要 |
AI 動画生成 | 指示・台本を記入すれば動画がAI生成 |
AI テキストベース編集 | 動画内の音声をAI認識し、テキストベースの編集が可能 |
AI 音楽ジェネレーター | ロイヤリティフリー音楽がFilmora内で“新たに”AI生成可能 |
AI ボーカルリムーバー | ワンクリックで音楽からボーカルとBGMを高精度分離 |
AI 翻訳 | 動画内の音声をAIが翻訳、ナレーション+字幕を自動生成 |
AI サムネイルデディター | 視聴者の目を引くSNS・動画共有プラットフォーム用サムネイルを動画ハイライトからAI生成 |
AI画像生成 | プロンプトから画像をFilmora内で新たに生成 |
AI スマートマスク | オブジェクトマスキングがワンクリックで実現 |
AI コピーライティング | 搭載しているChatGPTに壁打ち相手や概要欄などの相談・作成が可能 |
AI フレーム補間 | 不足フレームをAIが補間することで、スムーズな動画を実現 |
AI スマートカットアウト | 簡単な指定だけで被写体を切り抜ける機能 |
オートリフレーム | 動画を各プラットフォーム推奨サイズにAI切り抜き |
自動字幕起こし | 動画内の音声を自動文字起こしし、字幕テロップ化 |
また、これだけ高度なソフトながら、シンプルな設計で直感的な操作だけで動画が編集できてしまう上、専用アシスタントAI「AI Copilot」の存在もあり、動画編集初心者からプロレベルの方まで幅広く愛用者を抱えています。
他にも
・マルチプラットフォーム対応でPC/スマホ/タブレット/ブラウザから動画編集が可能
・専用オンラインクラウドストレージ「Wondershare Drive」
・無料版でも全機能使用可能(エクスポート時透かしが追加)
・1,000万点以上の豊富な搭載素材/エフェクト/トランジション/BGM
など、多くの魅力を持っており「Sora」と同じく業界の最先端を行く革新的なソフトであると言えるでしょう。
7-2.Filmoraで動画をAI生成してみよう!
今回は、FilmoraのAI動画生成機能を使って、動画を生成してみましょう!
ステップ 1AI動画生成を起動
Filmoraを起動し、ホーム画面から[AI動画生成]をクリックします。なお、通常の動画編集や、Soraなどで生成した動画が編集したい場合は、[新しいプロジェクト]から、新規プロジェクトを立ち上げましょう。
ステップ 2プロンプトを入力
AI動画生成機能が立ち上がったら、指示文(プロンプト)や台本を記入していきます。記入した内容をベースに背景動画や内容、字幕、ナレーションなどが生成されるため、ここはしっかり考えましょう!
また、[AIで文章を生成する]を使えば、台本すらAIのサポートを受けて書き進められます。
ステップ 3動画を生成
文章の言語を指定し、動画のアスペクト比とナレーション音声に使用するボイスを選択したら[文章から動画生成]を選択して、動画を生成しましょう!
しばらく待つと、動画が生成されました!
ナレーションや字幕、BGMまで生成されているため、このままYouTubeなどの動画共有プラットフォームやSNSにアップロードできそうな仕上がりです。
さらに、生成された動画編集ファイルを元に編集を加えたり、Soraなどで生成した動画を加えたりしていくと効率的ですよ!
まとめ:SoraとFilmoraで動画制作の最前線を体験しよう!
本記事ではOpenAIが新たに発表した動画生成AI「Sora」について、網羅的に解説しました。
Soraは、動画制作の常識を覆す革新的な動画生成AIモデルであり、その圧倒的な生成能力は、クリエイティブ業界に無限の可能性をもたらします。映画、広告、アニメなど、様々な分野でSoraの活用が期待されるでしょう。
しかし、そんなSoraにも現状では、いくつかの課題が存在すると言われています。生成結果の不確実性、倫理的な問題、学習元データの問題、計算コストなど、克服すべき課題は山積みです。
それでも、Soraの持つポテンシャルは計り知れません。今後の技術的な進化と倫理的な議論によって、これらの課題が克服されれば、Soraは動画制作の未来を大きく変える存在となるでしょう。
記事後半で紹介した動画編集ソフト「Filmora」とSoraを組み合わせることで、さらに革新的で効率的な映像制作が可能になります。
Soraで生成した映像素材を、Filmoraで編集することで、より高品質な動画がスムーズに制作できるでしょう。
最後に、Soraはまだ生まれたばかりのAIモデルです。今後の進化と活用方法に目が離せません。
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