音楽というのは多くの人にとって身近なものであり、通勤や通学、プライベートタイムなどで好きなアーティストの楽曲を聴く方は多いのではないでしょうか。
楽曲を聴いているとついつい歌い出してしまい「今度カラオケで歌おう!」と練習したくなりますよね。
そのような場合に、楽曲のボーカル部分と伴奏を切り離して「伴奏部分だけ」聴きたいと思う方も少なくありません。
また、反対にアーティストのボーカル部分だけを聴いて、音程を確かめたいというケースもあるでしょう。
そこで活用できるのは「ボーカルリムーバー」という機能であり、今ではボーカルリムーバーを搭載した数多くのツールが登場しています。
本記事では、ボーカルリムーバー機能を搭載した便利ツールを全部で「12個」紹介していきます。
それぞれ特徴や使用料が異なるため、あなたに合ったボーカルリムーバーツールを見つけてみてくださいね!
目次
Part1.ボーカルリムーバーとは
そもそも「ボーカルリムーバー」とはどのような機能なのかについて、改めて解説していきます。
ボーカルリムーバーは、楽曲の「ボーカル部分(歌)」と「伴奏部分(曲)」を切り離す機能のことです。
内部的に高度な技術を使用しており、特にAIを活用しているボーカルリムーバーツールに関しては、サウンドクオリティを正確に保つことが可能です。
また、ボーカルリムーバーを活用するシーンとしては、おもに下記の4つが挙げられます。
・ボーカル部分だけを聴いて音程をチェックしたい時
・純粋にアーティストの歌声だけ聴きたい時
・作曲の参考に伴奏だけ聴きたい時
かつては、楽曲の切り離し作業は容易なものではありませんでしたが、現代技術の発展により、ツール一つで簡単にできるようになりました。
さらに、ボーカルリムーバーを使用すれば楽曲の細部まで分析が可能になるため、実際の楽曲制作現場でも活用されるケースがあります。
Part2.おすすめボーカルリムーバーソフト2選
まずはボーカルリムーバーソフトをここで紹介していきます!
ソフトは、オンラインツールと比較して、一度インストールしてしまえば、いつでも即起動し使用できる点や、機能が高度である場合が多い点、その他機能も充実している点などがメリットです。
2-1.Filmora
Filmoraは、Wondershare社が開発した最先端音声/動画編集ソフトです。
世界150カ国で一億人以上に愛用される人気ソフトであり、ご存じの方も多いでしょう。
最新アップデートのバージョン13では、AIボーカルリムーバーが搭載されました。
この機能については、本記事で後ほど具体的に使用方法を解説しますが、非常に精度が高く、ワンクリックで楽曲とボーカルを綺麗に分離出来ます。
また、他にも非常に多くのAI機能が搭載されており、オーディオ関連機能で言えば「AIノイズ除去」「無音検出」「ビート検出」「オーディオスペクトラム」などの機能が便利でしょう。
また、他にも「AI音楽ジェネレーター」や「AI画像生成」「AI動画生成」など、最近話題のジェネレーティブAIが豊富である点も特徴です。
加えて、直感的な操作感という点でも群を抜いて優秀で、高度な機能とシンプルなUIが見事に調和された、非常に完成度の高いソフトと言えるでしょう。
ソフト名 | Filmora |
対応OS | Windows/macOS/Android/iOS |
料金 | 無料(有料版あり) |
特徴 | ・シンプルなUIによる直感的な操作感 ・業界屈指の最先端機能が多数搭載 ・ジェネレーティブAIによる生成が充実 ・アプリ版との連携が便利 |
2-2.Wavosaur
無料ながら、高性能な音楽編集ソフトが「Wavosaur」です。
ボーカルリムーバーとしての機能が搭載されている無料ソフトは非常に少ないため、重宝される機能です。
また、編集機能に加えて音楽ループ生成や、分析、録音などの機能も搭載されています。
ただし、ツールバーにボタンが羅列されており、慣れるまでは操作に難儀するでしょう。
また、Windows専用ソフトである点に注意してください。
ソフト名 | Wavosaur |
対応OS | Windows |
料金 | 無料 |
特徴 | ・ボーカルリムーバー搭載無料ソフト ・VSTエフェクト、ASIOドライバー対応 ・UIは複雑 |
関連記事:ボーカルリムーバー ・ボーカル抽出におすすめのアプリ&ソフト6選
Part3.ボーカルリムーバーの使い方解説【Filmora】
ボーカルリムーバーツールは数多くあり、ソフトやアプリ、オンラインのものまで幅広いことが分かりましたね。
では、いよいよ実際にボーカルリムーバーツールを使った、楽曲音源の切り離し方法を解説していきます。
今回、手順解説として用いるツールは、最初に紹介したボーカルリムーバーができるソフトの「Filmora」です。
Filmoraを使えば、ワンクリックでAIが楽曲分析してくれるため、一切手間がかかりません!
それでは以下で手順を見ていきましょう!
Step1楽曲データをインポートする
はじめに、Filmoraを開いて[新しいプロジェクト]をクリックします。
その後すぐに編集画面へと移行しますので[ここをクリックしてメディアをインポート]を選択しましょう。
すると、デバイスに保存されているデータ一覧画面が表示されますので、ボーカルリムーバーを適用したい楽曲データを選びます。
これでFilmoraへのインポートは完了です。
Step2AIボーカルリムーバーを選択する
次に、インポートした楽曲データを[ドラッグ&ドロップ]で、画面下部のタイムライン上に移動させましょう。
その後、移動させた楽曲データを[右クリック]して、表示されたメニューから[AIボーカルリムーバー]を選択します。
Step3楽曲の切り離しが完了
しばらく待つと楽曲の切り離しが完了します。
現時点では[元の楽曲データ] [ボーカル部分] [伴奏部分]という3つの音声がタイムライン上に並んでいますので、お好みの音声だけを残して活用してくださいね!
Part4.おすすめボーカルリムーバーアプリ5選
続いてボーカルリムーバーアプリを5つ紹介していきます!
アプリは、いつでも持ち歩いているスマホで手軽に編集できる点がメリットです。
一方で機能面ではどうしてもPCに劣る場合が多いでしょう。
4-1.Moises
「Moises」はあらゆる楽曲からAIによるオーディオ分離ができるスマホアプリです。
AI生成メトロノーム機能や、コード検出、ピッチチェンジャーなど、豊富なAI機能が魅力です。
Moisesは、スマホアプリに加えて、PCアプリ版や、オンラインツール版も用意されている点も特徴でしょう。
ボーカルリムーバーとしての精度も非常に高く、スマホアプリを探している方であれば、まず検討したいアプリであると言えます。
アプリ名 | Moises |
対応OS | iOS/Android/Windows/macOS/Webアプリ |
料金 | 無料(アプリ内課金あり) |
特徴 | ・高いボーカルリムーバー精度 ・PC版、オンラインツール版あり ・AI機能が豊富 |
4-2.ボーカルリムーバー AI
「ボーカルリムーバー AI」はiOS向けボーカルリムーバー特化アプリです。
高度なAIアルゴリズムが搭載されており、強力なボーカルリムーバー性能を誇ります。
特化アプリですが、オーディオのトリムや、ピッチ調整、ステム作成などの機能も搭載されており、バランスの良い仕上がりです。
アプリ名 | ボーカルリムーバー AI |
対応OS | iOS |
料金 | 無料(アプリ内課金あり) |
特徴 | ・ボーカルリムーバー特化アプリ ・楽器毎の分割にも対応 |
4-3.Splitteroo: Splitter AI
「Splitteroo」は、曲からボーカルや楽器を指定し、削除できるボーカルリムーバーアプリです。
無料で無制限の楽曲に対してボーカルリムーブできる点が特徴です。
また、ドラムリムーバーやギターリムーバー、バスリムーバー、インストルメンタルリムーバーが個別機能として搭載されているため、ミュージシャンの方が練習や勉強で手軽に使いたいという需要にも最適でしょう。
アプリ名 | Splitteroo |
対応OS | iOS/Android |
料金 | 無料(アプリ内課金あり) |
特徴 | ・無料無制限のボーカルリムーバー ・楽器毎のリムーブにも対応 |
4-4.Sonic Melody
「Sonic Melody」は、楽曲からボーカルを削除し、インスタントカラオケ曲に変換できるスマホアプリです。
課金しなくても、広告動画を視聴すれば、何度でもボーカルリムーバーが使用できる点が魅力です。
ただし、日本語に対応しておらず、英語に抵抗がある方は、使いづらく感じてしまう恐れがあります。
アプリ名 | Sonic Melody |
対応OS | Android |
料金 | 無料(アプリ内課金あり) |
特徴 | ・100万ダウンロード以上を誇る人気アプリ ・一瞬でカラオケ曲が作成できる ・日本語未対応 |
4-5.Unmix
「Unmix」は、AIによるアカペラ抽出アプリです。
オーディオとビデオファイルどちらにも対応している点が特徴で、mp4のボーカルリムーブも可能です。
また、動画のダウンロード機能も搭載されているため、URLから動画を抽出し、それをボーカル削除するような使い方もできます。
トリミングなどの簡単なオーディオエディターも搭載されており、便利なアプリであると言えるでしょう。
ただし、こちらも日本語には対応していない点や、Androidでは使用できない点に注意してください。
アプリ名 | Unmix |
対応OS | iOS |
料金 | 無料(アプリ内課金あり) |
特徴 | ・動画からのボーカル削除にも対応 ・動画ダウンロード機能あり |
Part5.おすすめボーカルリムーバーオンラインツール5選
最後にオンラインツールを5つ紹介していきます。
オンラインツールはデバイスを問わず使用できるため、ブラウザさえ使えれば会社PCや学校のPCでも使用できる点がメリットです。
ただし、通信環境が必須となる点や、立ち上げる手間がある点(ブラウザやログインなど)などがデメリットでしょう。
5-1.LALAL.AI
「LALAL.AI」はAIベースのボーカル削除オンラインツールです。
業界では非常に認知度の高い人気ツールで、高速なボーカルリムーブが魅力です。
また、ボーカルだけで無く、楽器毎の分割にも対応しています。
対応できるファイルサイズや数量も大きい点で、無料でも充分活用できる点が高評価です。
ツール名 | LALAL.AI |
料金 | 基本無料(有料プランあり) |
特徴 | ・定番オンラインツール ・高速処理が可能 ・楽器毎の分割にも対応 |
5-2.Vocal Remover
強力なAIが組み込まれたボーカルリムーバーオンラインツールが「Vocal Remover」です。
黒が基調のおしゃれなUIで、日本語にも対応しています。
操作は比較的直感的で操作に迷わず、ボーカル削除や、ピッチ調整、レコーダー、ジョイナーなどの機能が楽に使いこなせるでしょう。
また、抽出した音声の個別調整ができる点も魅力です。
キー、スケール、BPMデータも分析してくれるので、リミックスにも最適なツールと言えるでしょう。
ツール名 | Vocal Remover |
料金 | 無料(寄付型) |
特徴 | ・ボーカル調整に加えてピッチ調整、レコーダー、ジョイナ−等の機能を搭載 ・リミックスにも最適なツール ・抽出音声の個別調整可能 |
5-3.NEIRO
「NEIRO」は日本製の音楽編集オンラインツールです。
ボーカル削除や、分離、楽器毎の抽出に対応しています。
日本製だけあって、非常に使いやすく、AIによるボーカル削除の質も高い評価です。
ただし、無料ではボーカル削除が一回しか試せず、それ以降は有料プランに登録する必要があります。
ツール名 | NEIRO |
料金 | 500円/月 |
特徴 | ・国産ボーカルリムーバーツール ・直感的で易しいUI ・無料版では一度だけしか使えない |
5-4.AudioAlter
「AudioAlter」は、様々な音楽編集ツールが搭載されているオンラインツール集サイトです。
「3Dオーディオ」「オートパンナー」「バスブースター」など、うまく使えば本格的な音楽編集ソフトと比べても遜色ないほどの編集ができるでしょう。
また、「BPM検出」や「スペクトログラム作成」などの便利ツールも搭載されています。
ボーカルリムーバー機能に加えて、様々な処理を完結させたい方は、Media.ioか、AudioAlterの二択になるでしょう。
残念ながら日本語には対応していないため、英語が難しい方は翻訳機能のついたブラウザを使うことが推奨されます。
ツール名 | AudioAlter |
料金 | 無料 |
特徴 | ・非常に多くの音楽関連機能を搭載 ・直感的なUI ・日本語には未対応 |
5-5.Song Peel
Song Peel は、AI を使用してどんな曲でも簡単にカラオケや高性能な曲に変換できます。
このユニークなツールは、複雑なアルゴリズムを使用して音楽を評価し、自動的にボーカルを楽器トラックから分離するため、各セクションを完全に制御できます。
特に、インストゥルメンタルやアカペラを作成したいユーザーに適しており、AIを活用して高精度に音源を分離します。
ブラウザ上で動作するため、ソフトウェアのインストールは不要で、手軽に利用できます。
ツール名 | Song Peel |
料金 | 無料 |
特徴 | ・簡単操作で高精度な音源分離 ・無料プランあり ・日本語には未対応 |
Part6.ボーカルリムーバーが出来ない原因3選
現在登場しているボーカルリムーバーツールは、機能面が向上していることもあり、正常に楽曲データを処理できないケースはごく稀であると言えます。
とは言え、ユーザーの中には「ボーカルリムーバーが出来ない」という経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
そこで本章では、ボーカルリムーバーが出来ないおもな原因を3つ挙げ、それぞれの解決策を紹介していきます。
今回挙げるおもな原因は下記の通りです。
・デバイス側の不具合
・楽曲リクエストが多すぎる
それぞれ詳しく見ていきましょう!
6-1.出来ない原因1.通信環境が不安定
ボーカルリムーバーが出来ない原因の1つ目は「通信環境」にあります。
PCソフトであれば通信環境は必要なく、オフライン上でボーカルリムーバーを使用できますが、オンラインツールとなると通信環境が大きく関わります。
通信環境が不安定な状態にあると、楽曲のインポート速度やボーカルリムーバーの機動性が悪くなり、本来のポテンシャルを出せず不具合に繋がります。
このようなケースでは、Wi-Fi接続の見直しをおこなうと良いでしょう!
6-2.出来ない原因2.デバイス側の不具合
次に挙げられる原因は「デバイス側の不具合」です。
これは、PCとスマホの両デバイスに言えることであり、長時間の使用やタスクの限界などが影響していると考えられます。
デバイス側に原因がありそうな場合は、一度電源をOFFにして再起動を試してみましょう。
再度デバイスを立ち上げてからボーカルリムーバーを使用すると、スムーズに進むケースがありますよ。
6-3.出来ない原因3.楽曲リクエストが多すぎる
最後に挙げられるボーカルリムーバーが出来ない原因は「楽曲リクエストが多い」ケースです。
特に、オンラインツールでボーカルリムーバーをおこなっている方に起こりうる現象であり、リクエストし過ぎてツール側が「これ以上できない」状況になっていると言えます。
この場合は、一度ツールからログアウトし、再度ログイン後に楽曲のリクエスト数を調整してみましょう。
すると、ツールの許容範囲内にデータ容量が収まるため、改善する可能性があります!
まとめ:ボーカルリムーバーツールを活用して音楽の楽しみ方を増やそう!
本記事では、ボーカルリムーバーの基本概要から、おすすめのツール・使用方法までを網羅的に解説していきました。
ボーカルリムーバーを活用することで、楽曲の楽しみ方を増やしたりカラオケの練習をしたりできます。
また、楽曲制作におけるアイデア創出にもおすすめであり、音楽を多方面から分析できるようになります。
本記事後半にボーカルリムーバーの手順解説で使用した「Filmora」は、無料ダウンロードが可能であり、ダウンロード後すぐに「AIボーカルリムーバー」を利用できます。
AIを活用したツールですので、正確性と処理速度に長けており非常におすすめですよ!
ぜひこの機会に、Filmoraを試してみてはいかがでしょうか。
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