2023年12月に公開され、大きな話題を呼んだAIモデル「Gemini(ジェミニ)」。
「GPT-4o(オムニ)」や「Copilot」など、他にも素晴らしいAIがある中で、どのような強みや凄さがあるのか気になっている方も多いでしょう。また「Bard」はどうなったの?と疑問に感じている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、本記事では、Geminiの凄み、Bardとの関係など概要を解説した後、料金や活用方法、実際の使用方法などについて、解説していきます。
Geminiを使ってみたい方や、現在他のAIサービスを使用しており、新たにGeminiを検討している方は、ぜひ参考にしてください!
目次
Part1.Geminiとは?
「Gemini(ジェミニ)」は、Googleが開発・公開しているマルチモーダル生成AIモデルです。
チャット形式で様々な処理や指示が可能となっており、入力は「テキスト」「画像」「音声」「動画」に対応しています。
また、出力はテキストに加えて、画像の生成も可能です。
※2024年2月22日より一時停止中
1-1.Geminiの凄さ
Geminiの凄さや強みは以下3点に集約されます。
・マルチモーダル
・高い推論能力
Gemini Ultraは公開された2023年12月段階で、32業界の内30で既存AIモデル中最高のベンチマークをたたき出しています。
また、2024年5月14日に発表された「Gemini 1.5 Pro」はそれを大きく上回るモデルとなっており、コンテキストウィンドウが200万トークン、なんと「近日中に1時間にも及ぶビデオや3万行以上のコードベースも扱えるようになる」とGoogleが発言しています。
また、マルチモーダルモデルとなっており、テキストだけでなく、画像や音声、動画など、様々なデータから学習、処理が可能です。
ニュアンスや文脈を読み取る自然言語処理能力や推論の能力も非常に高く、まるで人間とチャットしているかの様な感覚で自然に処理や質問ができる点も大きな強みでしょう。
加えて、多くのAIモデルが過去のデータを参照している中、Googleの最新情報に常にアクセス・学習が可能でありトレンドや最新情報にも強い点はGeminiのメリットであると言えます。
1-2.Bardとの違い
以前GoogleのAIといえば「Bard」でした。
この「Bardはどこに行ったの?」と疑問に感じている方も多いでしょう。
結論として、チャットボット「Bard」の名称を変更したのが「Gemini」です。
2023年12月にBardとDuet AIのブランドを統合し「Gemini」に統一されました。
なお、無料版Geminiは従来のBardと同等の機能、有料版の「Gemini Advanced」では更に高度な機能を提供するという“すみわけ”がされています。
ちなみに、世間に名前が売れたのはChatGPTの方が早く、BardはChatGPTの“コピー品”という様な見方も一部有りました。
そういった過去のブランドイメージを、アップデートされた機能性とともに払拭するための名称変更ではないか?というような見方もあるようです。
Part2.Gemini Advancedの料金・価格
「Gemini Advanced」を使用するための「Google One AIプレミアムプラン」は2024年5月現在以下の価格となっています。
・Google One AIプ レミアム プラン:2,900円/月
なお、2ヶ月間の無料トライアルも用意されているため、Geminiに興味を持っている方は、2ヶ月間がっちり使い込んだ上で、無料プランを使っていくか、Advancedを選択するかを決めるのが良いでしょう。
Gemini AdvancedはGeminiの次世代モデルである「1.5 Pro(2024年5月15日発表)」が使用可能で、100万トークンのコンテキストウィンドウにアクセスが可能。さらに、新機能や限定機能の使用もできるというような特典が搭載されています。
「Google カレンダー」や「ToDo リスト」「Keep」など、現状より多くのGoogleアプリと接続し、連携できるようになる点もGoogleならではの大きなメリットであると言えるでしょう。
また「Gems」という「GPTs」のような機能も予告されており、特定ニーズに特化したGeminiのカスタマイズができるようになるようです。
他にも2TBの保存容量や、Googleストアの購入が10%キャッシュバック、Google MeetやGoogleカレンダーの追加機能が使えるなど、豊富な特典が用意されています。
参照:Gemini 1.5 Pro を Gemini Advanced に搭載|Google Japan Blog
Part3.Geminiの活用方法
「Gemini(ジェミニ)」の強みを活かした活用方法について見ていきましょう!
なお、あくまで本章で紹介する活用方法は一例であり、アイデア次第でまだまだ幅広い活用がはかれるはずです。
活用例 | 詳細 |
文章の要約 | 長文資料、論文、ニュース記事などを簡潔にまとめる |
コードの生成 | プログラミング言語(Python、Javaなど)で指示通りにコードを自動生成 |
文章の翻訳 | 日本語と英語をはじめ100以上の言語間を翻訳 |
文章の添削 | 文章の誤字脱字、文法、表現などを修正し、より洗練された文章に改善 |
プレゼン資料の作成 | テーマやターゲット層を伝えるだけで、構成やデザイン、資料作成までサポート |
アイデア出し・壁打ち | 企画や商品開発、課題解決など、様々な場面でアイデアを創出 |
情報収集 | 特定のテーマについて、必要な情報を効率的に収集し整理 |
Webページの内容要約 | URLを指定するだけで、Webページの内容を要約 |
音声認識・議事録 | 録音した音声をテキスト化し、議事録を作成 |
創作活動 | 詩、小説、歌詞、台本など、様々な創作物を生成 |
画像認識・情報要約 | 画像に写っている人物、物体、風景などを認識し、情報を提供/要約 |
スケジュール管理 | 予定の登録、調整、共有などをサポート |
学習のサポート | 問題解答のヒントや解説を提供したり、オリジナルの学習教材を作成 |
エンタメ | ゲーム、クイズ、ストーリーテリングなど、様々なエンターテイメントを提供 |
多くの方にとってAIは「情報収集」を主な目的として使用する場合がほとんどでしょう。
しかしご覧の通り、Geminiには、これだけ幅広い活用方法が存在します。
また上記はあくまで一例です。ぜひ本章をベースに、あなたオリジナルの活用方法を模索してみてください。
Part4.Geminiの使用方法
本章では、Geminiの基本的な使用方法をステップバイステップで解説していきます。
Geminiは非常に優秀であり、簡単なテキスト情報(プロンプト)であっても、的確に回答してくれますので、あなたもぜひ活用してみてくださいね!
それでは以下で、詳しい使用方法を見ていきましょう!
Step 1プロンプトを入力する
Geminiにアクセス後、画面下部の[ここにプロンプトを入力してください]に、質問や要望を入力します。
Step 2Enterもしくは送信を選択する
入力後に[Enter]もしくは、右矢印アイコンの[送信]を選択しましょう。
Step 3回答が表示される
その後、画面上に回答が表示されます。上記画像のように、回答を音声で再生することもできますし、同じ内容で質問を続けることも可能です!
また、画像アップロードや音声入力でも質問ができますので、ぜひ活用してみてくださいね!
Part5.AI機能を多数搭載した動画編集ソフト「Filmora」
先述の通り、Geminiは対話型AIとして非常に優秀であり、多方面での活用が期待されています。
現在では、Geminiに限らず数多くのAIツールが登場しており、仕事効率化や新たな創造など、人のアシスタント的な存在になりつつあります。
そこで本章では、一例として、最新AIが多数搭載されている動画編集ソフトの「Filmora」を紹介していきます。Geminiとは異なるジャンルではありますが、AIに興味のある方はきっと、魅力的に感じますよ!
5-1.Filmoraとは?
「Filmora」は、Wondershare社が開発&リリースしている動画編集ソフトであり、数多くのAI機能が搭載されていることで有名です。
Filmoraのおもな特徴としては、下記の4点が挙げられます。
・操作に困らないユーザーインターフェース
・無料でインストール&使用できる(※一部有料機能あり)
・AIの力でワンクリック完結型の機能が多数
これまで、動画編集をしたことがないという方でも、AI機能のサポートにより、スムーズなスキル習得と作業が可能となります。
Filmoraは、クリエイターが常々感じている「あったらいいな」を形にした、唯一無二のAI搭載型動画編集ソフトです。
5-2.FilmoraのAI機能
Filmoraの代表的なAI機能は下記の3つです。
・AI画像生成
・AI音楽ジェネレーター
・AI Copilot編集
以下で詳しい機能概要を見ていきましょう!
AI画像生成
「AI画像生成」は、Geminiのようにプロンプト入力をするだけで、画像が自動生成される機能です。
クリエイターのアイデアを一瞬で形にしてくれるため、非常にユーザー人気が高い機能となります。
生成された画像も即時編集が可能であり、微修正や追加編集が手軽にできる点も魅力です。
AI音楽ジェネレーター
FilmoraのAI音楽ジェネレーターは著作権フリー、YouTubeで商用利用が可能なオリジナル楽曲が生成できる機能です。
ムード、テーマ、ジャンルをそれぞれ選択した上で、テンポや音楽の長さを指示する。という簡単な操作で、イメージ通りの楽曲が生成できます。
著作権や商用利用についても気にする必要がないため「あなたのイメージに合った音楽を探して、利用規約を読み込む」といった無駄な時間が節約できます。
AI Copilot編集
「AI Copilot編集」は、Gemini同様、質問ベースのプロンプト入力で対話ができる、最新のチャット型AI機能です。
おもな使い方としては、Filmoraで編集する上での「質問」や「コンテンツ提案」などが挙げられます。
いわばFilmoraユーザーのアシスタント機能ですので、初心者の方には非常に心強い味方となるでしょう。
その他のAI機能
Filmoraのその他AI機能は下記の通りです。
・AI音楽ジェネレーター・AIテキストベース編集
・AIボーカルリムーバー
・AIサムネイルエディター
・AI動画生成
・AIコピーライティング
など
これらの機能を駆使すれば、動画編集にとどまらず、音楽編集や画像編集なども容易に可能です。
加えて、Geminiも同時に活用していくと、さらに効率良くクリエイティブな作品を生み出せるでしょう!
Part6.Geminiに関するよくある質問
最後に、Geminiに関して、多くのユーザーが気になる「よくある質問」とその回答を3つ紹介していきます。
とはいえ「AI」というジャンルは非常に変化が激しく、日進月歩で動いています。
そのため、以下は2024年5月現在の情報である点に注意してください。
質問1Geminiにはスマホアプリがありますか?
GeminiのスマホアプリはAndroid版のみ公開されています。
2024年2月8日に発表された「Bard」から「Gemini」へのアップデートと同時に、Geminiのスマホアプリ版リリースが発表されました。
iOSを使用している方の場合、専用アプリは現状ありませんが、Googleアプリからの使用が可能です。
質問2Geminiの発言や回答は100%信じても良いですか?
Geminiは先述の通り、非常に情報の信頼性が高いAIです。
しかし、回答や発言が100%信頼できるものではない点についても知っておく必要があります。原因として、Geminiの情報はGoogleから収集されており、そもそもソースとなる情報が正しいか否かや、古い情報である。といった判断ができないからです。
そのため、Geminiの情報はあくまで「人から聞いた話」と同レベルで捉え、必要に応じてファクトチェックを自分ですることが必要になるでしょう。
特にビジネスシーンにおいて「Geiminiがそう言っていました」は現状通用しません。あなたの信頼を落とす可能性がある行為ですので、必ず自分で真偽を判断する必要があると覚えておいてください。
質問3Geminiは日本語に対応していますか?
Geminiは日本語に対応しています。
また、2024年4月30日には、Geminiモバイルアプリも日本語に対応しました。
質問や回答についても全て日本語対応しているため安心して使用できますよ!
ただし、質問や指示の内容によっては、英語でおこなった方が良い場合があるという点も一つのテクニックとして覚えておくと良いでしょう。
まとめ:Googleの生成AIモデル「Gemini」を使ってみよう!
本記事では、Googleの最新生成AIモデル「Gemini」について、概要や強み、他AIとの相違点、活用方法などについて解説した後、具体的な使用方法についても解説しました。
文中でも解説したとおり、Geminiには有料版も用意されています。しかし、無料でも充分役立ち、あなたの仕事やクリエイティビティを助けてくれる便利なサービスです。
検討している方や、興味がある方は、本記事を参考に、実際にGeminiを使用してみてください!使ってみることで初めて感じることや見えるものがあるはずですよ!
また、2024年5月14日に発表された「GPT-4o」の登場など、AIジャンルにおける進化は目を見張るものがあります。
当然Googleが開発している「Gemini」も、まだまだ進化し続けていくことが予想されます。現段階で触れて慣れておくことで、今後の進化にもついて行きやすくなるはずですよ!
役に立ちましたか?コメントしましょう!