アニメーションの作り方｜初心者におすすめの作成ソフト・ツールもご解説

アニメーション制作に興味があるけど、どこから始めれば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか？

アニメーションは複雑そうに見えますが、基本的なステップを押さえれば初心者でも楽しく簡単に制作が可能です。

本記事では、初心者向けにアニメーションの作り方をわかりやすく解説し、簡単に使えるおすすめのソフトやツールもご紹介します。

アニメーション制作の第一歩を踏み出すための参考にしてください。

Part1.アニメーションの作り方

アニメーションの制作には、テーマを考えることから始まり、絵コンテの作成、動画の作成などのステップがあります。

1つずつ詳しく見ていきましょう。

ステップ 1 作品のテーマと流れを決める

アニメーションを作る際に最初に行うことは、作品のテーマと流れを決めることです。

どんな物語にするのか、どのような感情を視聴者に伝えたいのかを考えましょう。

まず、簡単なプロット（物語のあらすじや世界観などをまとめたもの）を作成し、登場キャラクターや設定を決めます。

テーマを決める際には、対象となる視聴者層やメッセージ性を意識することが大切です。

例えば、子供向けのアニメーションでは、わかりやすく親しみやすいテーマが求められる一方、大人向けのアニメーションでは、より複雑なテーマや深いメッセージを含む内容が適しています。

次に、物語の起承転結を意識しながら、全体の流れを整理していきます。

この段階でしっかりと構想を固めることで、後の製作工程がスムーズに進みます。

ステップ ２ 絵コンテの作成

テーマと流れが決まったら、次に絵コンテを作成していきます。

絵コンテとは、イラストをメインとして説明が書かれた設計図や指示書のようなものです。

シーンごとにカメラの角度やキャラクターの位置、動きを書きだし、どのようにアニメーションが展開するか具体的にしていきます。

この工程では、映像のリズムやタイミングも同時に考えましょう。

絵コンテがしっかりしていると、アニメーション動画の作成がスムーズに進み、完成度の高い作品に仕上げられます。

ステップ ３ アニメーション動画の作成

絵コンテが完成したら、いよいよアニメーション動画の作成に入ります。

ここでは、アニメーション作成ソフトを使用して、絵コンテをもとにキャラクターや背景を動かしていきます。

ソフトを選ぶ際は、自分のスキルレベルやプロジェクトの規模に合ったものを選ぶことが重要です。

はじめてアニメーションを作る場合にはドラッグ＆ドロップで簡単に操作できるソフトがおすすめです。

まずはキャラクターに動きをつけ、次にカメラワークや効果音を追加します。

この段階では試行錯誤を繰り返し、細部まで詰めていくことが大切です。

完成したら、動画として書きだします。

書き出した後も、最終確認として動画全体を再生し、不自然な動きや音のズレがないかチェックしましょう。

関連記事：イラストが動くキャラクター動画の作り方とエフェクト素材をおすすめ

Part2.アニメーション作成のポイント

アニメーションを作成する際には、以下の5つのポイントを意識しましょう。

1. 動きのスムーズさ
2. 自然な動き
3. キャラクターの表情
4. 速さとリズム
5. カメラワーク

2-1.動きのスムーズさを大切にする

動きのスムーズさは、アニメーションの見やすさに直結するため非常に重要です。

フレームごとの動きを丁寧に調整し、キャラクターの動きが滑らかに繋がるようにしましょう。

補完フレームを追加することで、キャラクターの動きが途切れず自然に見えるようになります。

特にアクションシーンなど、動きが多い場面では動きのスムーズさを意識しましょう。

2-2.自然な動きを意識する

キャラクターやオブジェクトの動きが自然であることも大切です。人間の動きを参考にしたり、実際の映像を参考にしたりして、自然な動きが再現されるように工夫しましょう。

また、動きの速度や加速度を意識することで、物理的なリアリティが増します。

例えば、ボールが転がる動きや髪が風に揺れる様子など、細かな動きを自然に描写することが重要です。

表情や動きをしっかり表現する

アニメーションでは、キャラクターの表情や動きが視聴者に感情を伝える大きな要素です。

表情の変化や細かな動きを丁寧に描きましょう。

キャラクターが喜んでいるときの笑顔や、驚いたときのリアクションなど、視聴者が共感できるような動きや表情を取り入れることで、物語の感動や緊張感がより伝わりやすくなります。

2-3.速さやリズムを考える

アニメーションの速さやリズムも、視聴者の印象に大きな影響を与えます。

速いテンポのシーンでは緊張感を、ゆっくりとした動きでは感動や余韻を演出できます。場面ごとに最適な速度とリズムを設定し、視覚的なリズム感を大切にしましょう。

速さやリズムを考えることで全体が引き締まり、視聴者を引き込むアニメーションになります。

2-4.カメラの動きを工夫する

アニメーションにおけるカメラの動きは、シーンの臨場感や視覚的なインパクトを生み出します。

パン（横移動）やズーム、クローズアップなど、カメラの動きを工夫することで、視聴者の視点を自在に操り、シーンの雰囲気や緊張感を強調したり、物語の重要なポイントを際立たせたりすることが可能です。

カメラの動きを意識して、アニメーションに奥行きと動きを加えましょう。

関連記事：キーフレームを使ったカスタムアニメーションの作り方|動画編集テクニック３つ

Part3.デバイス（PC・スマホ）での作り方の違い

3-1.PCでアニメーションを作る場合

PCでアニメーションを作成する場合、専門的なソフトウェアを使用することで高品質な作品を作ることができます。

PCの強力な処理能力と大画面の操作性を活かして、複雑な動きや詳細なデザインが可能です。

アニメーション作成の専用ソフトでは、多彩なエフェクトや3Dアニメーションをサポートしており、表現の幅を広がります。

キーボードやマウスを使用した細かな編集作業もスムーズに行えます。

3-2.スマホでアニメーションを作る場合

スマホでアニメーションを作成する場合、手軽さと直感的な操作が魅力です。

モバイルアプリを使用すれば、いつでもどこでもアニメーションを作成できます。

初心者向けのアプリは、シンプルなインターフェースで基本的な操作を学びやすく、スライドやタップでキャラクターを動かせる機能が充実しています。

スマホのタッチスクリーンを活かして、直感的にキャラクターを操作できるのもポイントです。

ただし、PCに比べて処理能力が限られるため、シンプルな作品や短いアニメーションに向いています。

Part4.アニメーション動画作成のおすすめソフト・ツール

おすすめ１Filmora

Filmoraは、動画編集ソフトとして知られていますが、アニメーション動画の作成も可能です。

バージョンアップごとに新機能が追加され、Filmora Creative Assets（Filmora内蔵の素材ライブラリ）からアニメーションに必要な素材を簡単にダウンロードできます。

PCとスマホの両方で使用可能で、オフライン環境でも操作可能なため、インターネット接続が不安定な状況でも安心して使用できます。

直感的なインターフェースで使いやすく、初めてアニメーション動画を作成する人におすすめです。

ただし、Filmoraはあくまで動画編集ソフトです。豊富な機能が揃っているものの、3DCGに関する機能はありません。

3Dアニメーションや複雑なキャラクター動作を作成するには、専用のソフトが必要になるので注意しましょう。

おすすめ２After Effects

After Effectsは、プロが使っているアニメーション作成ソフトとして広く知られています。

高度なエフェクトやモーショングラフィックスを駆使して、複雑で美しいアニメーションが可能です。

特に映像制作や広告、VFXの分野で使用されることが多く、他のAdobe製品との連携が強力です。

初心者には少しハードルが高いですが、多彩な表現が可能となり、思い通りのアニメーションを作成できる強力なツールとなります。

おすすめ３Animatron Studio

Animatron Studioは、ウェブベースのアニメーション作成ツールで、初心者からプロまで幅広いユーザーに人気のサービスです。

手軽に使えるインターフェースが魅力で、複雑なソフトをインストールせずにブラウザ上で作業を完結できます。

ベクターアニメーションを得意としており、HTML5形式での書き出しも可能です。

クラウドベースのため、どこからでもアクセスでき、共同作業にも適しています。

関連記事：アニメーション動画を作成できるソフト・ツールとは？作成方法も解説

Part5.アニメーションの作り方によくあるご質問

Q1.アニメーション作成の手順は？

アニメーション作成の基本的な手順は、以下の通りです。

1. テーマやストーリーを決める
2. 絵コンテを作成
3. アニメーション動画を作成

フレームごとにキャラクターの動きを描き、必要に応じてエフェクトや音楽を追加します。最後に、完成した動画をレンダリングして書き出します。

Q2.アニメ1秒間に何枚の絵が必要？

一般的に、アニメーション1秒間に必要な絵の枚数はフレームレートと呼ばれ、通常は24フレームです。

1秒間に24枚の絵を連続して表示することで、滑らかな動きを表現する基準となります。

ただし、コストや作業時間を考慮して、12フレームや8フレームで作成することもあります。

フレームレートを少なくすることで制作時間を短縮しつつも、独特のリズム感を持ったアニメーション制作が可能です。

Q3.アニメ1話を作るのにかかる期間は？

アニメ1話（約20〜30分）の制作期間は、内容や制作チームの規模によりますが、通常は1ヵ月程度と言われています。

シナリオ作成から絵コンテ、アニメーション制作、音声編集まで多くの工程が必要であり、それぞれに時間を要します。

個人で短編アニメを作る場合でも、クオリティを高めるためには数週間から数ヶ月の作業が必要です。

まとめ

今回は、アニメーションの作り方や作る際のポイント、おすすめのツールなどを紹介しました。

アニメーション制作は、各ステップで専門的な知識や技術が必要なため難しく感じますが、基本を押さえれば初心者の人でも魅力的な作品を作ることが可能です。

継続して練習を重ねることで、スキルが向上し、より複雑なアニメーションにも挑戦できるようになります。

紹介した手順やポイントを参考にして、まずはシンプルなアニメーション制作を始めてみましょう。