顧客との直接的なやりとりを通じてマーケティングをおこなう「ダイレクトマーケティング」は日本に古くからあるマーケティング手法です。
しかし、スマートフォンやインターネット、SNSが普及した現在、新たな形で再注目されています。
そこでこの記事では、ダイレクトマーケティングの中でも、特にSNSにおける動画活用について詳しく解説します。
実例や、活用のメリットについても解説するため、この記事を読み終える頃には、効果的なアプローチが理解でき、実際にアクションを起こすことができるようになっているはずですよ!
Part1. ダイレクトマーケティングとは?
ダイレクトマーケティングとは、顧客一人ひとりに対して個別のコミュニケーションをとることで、購買行動を促すマーケティング手法です。
ダイレクトマーケティングの代表的な手法としては、
- DM(ダイレクトメッセージ)
- Eメール
- レコメンデーション ※顧客の購入/閲覧履歴から関連商品をおすすめする手法
- 電話
- Web広告
- SNS
などが挙げられます。
CMや新聞などを代表とする「マスマーケティング」では、一方的に全顧客に対してコミュニケーションをとるのに対し、ダイレクトマーケティングでは、顧客一人ひとりのニーズに合わせ、レスポンスも汲んだ上でマーケティングをおこないます。
つまり、”一方的”なのがマスマーケティング、”直接的”かつ”双方向性”があるのがダイレクトマーケティングという認識です。
1-1.ダイレクトマーケティングのメリット
- 費用対効果が高い
- 効果測定がしやすく、データが集められる
ダイレクトマーケティングは特定の見込み顧客に対しておこなうのが一般的です。
そのため、成功率が高く費用対効果の高いマーケティング手法になる場合が多いでしょう。
また、双方向性のあるマーケティング手法であるため、効果測定がおこないやすく、結果が出なかったとしても、PDCAを回すための材料となるデータが獲得できます。
1-2.ダイレクトマーケティングのデメリット
- 成果が出るまでに時間がかかる
- 潜在顧客の発掘に不向き
一方で、特定の見込み顧客を絞らずにおこなえば、コストパフォーマンスの低いマーケティング手法にもなり得るのがダイレクトマーケティングです。
そのため、顧客をある程度リスト化、選別する必要があり、双方向性がある分、1顧客に対してかける時間も長くなってしまいます。
そのため、効果が出るまでに時間がかかりがちである点がデメリットと言えるでしょう。
また、ダイレクトマーケティングは、基本的に既に興味を持っている顕在顧客に対してのアクションを促す手段としてのアプローチであり、潜在顧客の発掘には不向きです。
Part2. ダイレクトマーケティング動画制作におすすめの編集ソフト3選
動画制作は外注することもできますが、金額が高くなってしまいがちな上、イメージとのズレがあった際の細かい修正をすることも難しくなってしまいます。
最近では、誰でも簡単に高品質な動画が制作できるようなソフトも登場しているため、まずは自分で制作してみるのがおすすめです。
そこでこの章では、ダイレクトマーケティングに使用するSNS用動画制作におすすめの動画編集ソフトを3つご紹介します。
2-1.シンプル&高品質のハイブリッドソフト【Filmora】
製品名 | Filmora |
対応OS |
|
Filmoraは、非常に高度な機能と、直感的な操作を両立したハイブリッド動画編集ソフトです。
Filmoraは、非常に高度な機能と、直感的な操作を両立したハイブリッド動画編集ソフトです。 動画編集初心者からプロまで幅広く使用できるソフトで、世界中で支持されています。
最も特徴的なのは、シンプルで直感的なインターフェイスでしょう。
このインターフェイスと豊富な搭載素材・テンプレート・エフェクトなどを組み合わせるだけで、動画編集初心者の方でも、簡単にハイクオリティな動画が作成できます。
動画編集ソフトそのものの学習に時間を割く必要が無く、万が一わからないポイントがあったとしても、インターネット上に情報が豊富に掲載されているため、調べればすぐに解決できます。
ハイクオリティな動画は顧客の反応にも直結するため、時間効率とコストパフォーマンスを重視するのであれば、長期的目線からこのソフトをまず検討するべきであると言えるでしょう。
2-2.プロ水準の高性能動画編集ソフト【Adobe PremierePro】
製品名 | Adobe PremierePro |
対応OS |
|
世界中のプロ編集者が使用する高度動画編集ソフトが「PremierePro」です。
Photoshopなどでも有名なAdobe社が開発したソフトで、非常にハイスペックなソフトと言えるでしょう。
プラグインが豊富に公開されているため、現在搭載されていないような機能なども、購入してソフトをアップデートできます。
また、搭載されているAI「AdobeSensei」は非常に強力、使いこなせば動画編集をより効率的に進められるでしょう。
Filmoraと同様に、利用者が多く、情報がネット上に非常に多く拡散されているため、不明点の多くは検索すれば解決できるはずです。
ただし、インターフェイスや機能面に独自のものが多く、学習コストがかかることは否めません。
初めて動画編集ソフトを使うという方であれば、使いこなすまでには時間と労力が必要になる覚悟が必要です。
また、サブスクリプション型しか用意されておらず、長期で使用するには、金銭的な負担が大きい点もデメリットでしょう。
マーケティング担当の方が、自宅用PCにもソフトを入れたいとなった場合には、課金額は倍、「After Effects」も使用する場合は更に課金の必要があるため、金銭的な余裕も必要です。
2-3.macOS標準搭載無料ソフト【iMovie】
製品名 | iMovie |
対応OS | MacOS/v10.14〜(M1対応可能) |
macOSや、iPhone、iPadなどのApple製品に標準搭載されている動画編集ソフトが「iMovie」です。
全機能を完全無料で使用できますが、侮れません。
iMovieの直感的な操作感は、初めて動画編集ソフトを使用する初心者の方でも、気軽にチャレンジできるでしょう。
また、テンプレートも充実しており、撮影した素材と組み合わせることで、ダイレクトマーケティング用の動画も編集できるはずです。
また、macOSと、iPhone、iPad間でシームレスかつ違和感のない連携が可能である点もメリットと言えるでしょう。
一方で、機能面で有料ソフトにはやはり劣るため、本格的な動画編集には向きません。
あくまで動画編集の概念や基本をつかむためのソフトという位置づけになるでしょう。
Part3. ダイレクトマーケティングにSNS動画を活用するメリット3選
続いてこの記事の主題である「ダイレクトマーケティング手法としてSNS動画を活用するメリット」の中でも特に重要なのは以下の3点です。
ダイレクトマーケティングそのもののメリットを更に強調したようなイメージです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット①注目を集めやすい
SNSのタイムライン上において、動画は特に目を惹きやすく、注目が集まることが予想されます。
また、1分間の動画は画像と比較して約700倍もの情報量を持つと言われており、ターゲット顧客に渡せる情報量の差も非常に大きいと言えるでしょう。
もちろん動画の内容にもよりますが、ある程度注目を意識して動画を制作することで、実際に注目を高め、コンバージョン率を向上させるのに大いに役立ちます。
また、SNS特有の拡散性も重要な要素です。
メリット②コストパフォーマンスが高い
SNSにおける動画広告は、ターゲティングが肝になります。
どのSNSを使用するかにもよりますが、大手SNSにおいては、顧客の住んでいる地域や、年齢、性別、表示させる時間など、ターゲットのペルソナに合わせて絞ったマーケティングが可能です。
また、特定の行動に対するリマーケティングも可能となっており、テレビCMなどと比較するとそもそもの価格設定も安価であるため、ダイレクトマーケティング手法の中でもコストパフォーマンスが高い手法であると言えるでしょう。
メリット③データが集めやすい
動画が視聴された回数や、平均再生時間に基づく視聴率、クリック率、コンバージョン率など細かくデータが獲得できます。
「動画のどの時点で多く離脱が起きているか」
「どんなユーザー層が購買まで繋がりやすいか」
なども把握できる為、獲得したデータを分析し次に活かせば、回数を経れば経るほどより効果的で成果が期待できるマーケティングが可能になるはずですよ。
Part4.動画ダイレクトマーケティング実例
動画を活用したダイレクトマーケティングの事例について、ここで3つ紹介します。
動画マーケティングのポイントについてもここで紹介するので、ぜひ考え方の参考にしてみてくださいね。
4-1.ペプシジャパンコーラ
サントリー食品インターナショナル株式会社が実施した動画マーケティング「#本田とじゃんけん」は第一回の開催だけで約400万人が参加した、大反響のマーケティング手法となりました。
手法としては、Twitter上で展開、アカウントをフォローした上で本田圭佑さんの動画にじゃんけんで勝利すれば「ペプシ ジャパンコーラ」が1本もらえる(1日1回限定)というインスタントウィン式形式のキャンペーンです。
また、2019年に開催した同キャンペーンの話題性・好評を受け、2020年にアップデートされて再登場しており、そちらもやはり好評でした。
再現性の高さも証明されていると言えるでしょう。
ただし、キャンペーンとして、無料で商品を配布するのは、その後回収できる見込みと、大幅な予算が必要です。
ゲーム性を持たせてつい見た人が参加したくなるような状況を作る。という点は真似できる企業も多いため参考にすると良いでしょう。
4-2.サントリー|C.C.Lemon
あえてメイン顧客である10〜20代以外をターゲットとし、認知度の拡大に成功した事例です。
サントリーが運営する「C.C.レモン」Twitterアカウントに投稿されており、つい続きが見たくなる物語が進行する中で、間接的に商品の魅力を伝える手法がとられています。
いくら「この商品がどれだけ素晴らしいか」を直接訴求しても消費者が見てくれなければ意味がありません。
まずは動画としての価値を創造し、商品の魅力をプラスすることで間接的に魅力が伝わるというアプローチは見事ですね。
4-3.スターバックス コーヒー ジャパン
スターバックス コーヒー ジャパンのInstagramアカウントは350万人以上のフォロワーを誇ります。
こちらは季節の新商品を紹介する動画で、桜のイメージをうまく活かしていることがわかりますね。
爽やかで、商品のイメージも底上げできる素敵なイメージ動画と言えるでしょう。
また、Instagramでは商売感が出たコンテンツは好まれない傾向があります。
あえてイメージに留め、爽やかな春の印象付けと興味を持って貰う所までを目的としており、高度な読みが見えます。
Part5.まとめ:ダイレクトマーケティングと動画の相性は〇
本記事では、現代のダイレクトマーケティングにおける重要項目、SNSで動画を活用する方法について解説しました。
ダイレクトマーケティングはインターネットが普及した現在でも、形をかえて生き残っている、有効に使用することで大きな成果をもたらす手法です。
また、ダイレクトマーケティングにおいて、動画を使用するメリットは以下の通りでした。
是非この記事で紹介したポイントやコツを一つでも取り入れ、あなたの、そしてあなたの会社のマーケティングに活かしてください。
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