「動画の背景を削除したい」
「被写体を縁取りしたい」
動画編集のレベルが上がってきた方の中にはこのように思う方も多いのではないでしょうか?
クロマキー合成を使えば良いのは理解していても、素材がグリーンバックで撮影されたものとは限りません。
むしろほとんどはそれ以外ですよね。
「Filmora」のAIポートレートはAI機能を使ってグリーンバック以外でも簡単に背景を透過できます。
AI動画編集を使うことで今まで時間がかかっていた編集や、できなかった編集が簡単にできるようになり、表現の幅は大きく広がりますよ!
早速そんなAIポートレートの使い方や機能を見ていきましょう。
目次
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FilmoraでのAIポートレートの使い方
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AIポートレートの活用方法3選
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AIポートレートとクロマキー合成の違い
1.AIポートレートとは何か?
AIポートレートはFilmoraに搭載されている独自AI機能です。
グリーンバック素材以外の動画・画像素材でも、AIが被写体を自動検出しワンクリックで背景を透過、境界線、グリッチ、ぼかしなどの効果が追加できます。
サムネイル用の被写体切り抜きや、被写体と背景に別のエフェクトをかけたい場合などに大活躍の画期的な機能ですよ!
2.FilmoraでのAIポートレートの使い方
早速AIポートレートの使い方を具体的に見ていきましょう。
2-1.Filmoraの特徴
動画編集ソフト「Filmora」は多数のクリエイティブソフトを開発・販売しているWondershare社の製品です。初心者向けで動画を簡単に編集できます。

最大の特徴は以下の3点でしょう。
・シンプルで使いやすいインターフェイス
・高度な動画編集機能
・豊富なエフェクトやテンプレート
・コストパフォーマンスの高さ
・シンプルで使いやすいインターフェイス
Filmoraは初心者でもすぐに使いこなせるよう研究され尽し設計されたインターフェイスが特徴です。
機能の配置や機能そのものの視認性が高く、マウス操作だけでもほとんどの機能が完結できてしまうので、動画編集初心者の方でもすぐに馴染めます。
一度動画編集にトライしたものの、ややこしくて辞めてしまった。という方にもぜひおすすめの動画編集ソフトですよ。
・高度な動画編集機能
シンプルなインターフェイスが特徴のFilmoraですが、一方で機能面の充実という点では初心者向けの域を大きく凌駕しており、プロも使用する動画編集ソフトです。
今回紹介するAIポートレートをはじめ高度編集や音楽に合わせて自動で動画を編集・作成するオートモンタージュ機能、マスクのキーフレーム能力の高さなど、挙げだすとキリがないほど高機能です。
簡単にプロ並みの動画編集ができるソフトと言えるでしょう。
・豊富なエフェクトやテンプレート
Filmoraにはエフェクトやテンプレートがあらかじめ非常に豊富に搭載されています。
いちいち自分で作成したり、外から調達したりしなくても選ぶだけで素材を自分好みに加工・効果を追加できるのは嬉しいですね。
また、連携サービスの[Filmstock 」を活用することで、エフェクトやテンプレート、動画・画像素材、商用利用もできるBGMや音楽素材をFilmoraソフト内から直接ダウンロードし、即使用できます。

ブラウザすら必要なく動画編集ソフト内で、素材調達から編集までワンストップ完結できるのは大きな特徴と言えるでしょう。
・コストパフォーマンスの高さ
Filmoraはこれだけの素晴らしい特徴を持ちながら、価格は高度動画編集ソフトの中ではお手頃で、コストパフォーマンスが高いソフトです。
1年間プランで6,980円(税込)と比較的手が出しやすい価格ですね。
また、買切りタイプも用意されており、永続ライセンスでも8,980円(税込)ほとんど全ての機能が体験できる無料版も用意されています。
まだダウンロードがお済みで無い方は無料版でFilmoraの動画編集を体験してみてはいかがですか?
・2-2. AIポートレートの使い方
使い方は非常に簡単です。
順序を追って見てみましょう。
Step1.背景を透過したい動画・画像の追加

Filmoraを起動して「新しいプロジェクトを作成」をクリック。
「メディア」もしくは「ストックメディア」から背景を透過したい動画・画像をクリップに追加します。
Step2.AIポートレートを選択

エフェクト>AIポートレートから好きなAIポートレートエフェクトを選択。
クリップにドラッグ&ドロップで追加します。
Step3.AIポートレートの調整

ダブルクリックで範囲や強度を調整することも可能です。
たったこれだけで背景を削除したり、効果を追加したりできますよ!
非常に簡単ですよね!
3.AIポートレートの活用方法3選
AIポートレートで更に動画を盛り上げるための活用方法についてここでは3つご紹介します。
活用①AIポートレートでピクチャインピクチャを盛り上げる
背景を透過してピクチャインピクチャすることで、本編動画とリアルタイムでリアクションを見せたり、被写体の背景に文字を追加したりする方法です。
画面を切り替えずに同時進行でリアクションを見せれば視聴者は一緒に見ているような感覚で楽しめますよ。
手順
Step1.背景動画とリアクション動画を上下に重ねるようにトラックに追加
Step2.リアクション動画に「エフェクト>AIポートレート」からセグメンテーションをリアクション動画に追加
Step3.リアクション動画の大きさと位置を移動する
Step4.リアクション動画と背景動画の中間トラックにテロップを追加
たったこれだけで迫力のあるピクチャインピクチャ動画ができましたね!
このテクニックはゲーム配信と配信者を同時に見せたり、料理シーンと手元を見せたりと使い方は様々ですよ。
活用②AIポートレートでダンス動画をかっこよく演出
ダンス動画をかっこよく盛り上げるテクニックも見ていきましょう。
手順
Step1.ダンス動画をトラックに追加
Step2.ダンス動画上トラックに「エフェクト>AIポートレート」から「グリッチ」や「ボーダー」をリズム・動きに合わせて細かく追加
Step3.曲調や動きが大きく変わるタイミングでクリップを分割
Step4.「セグメンテーション」を追加して好きなエレメントを追加
今回は先程紹介したFilmstockの中にある音楽パック「ミュージックパック」を使用しました。
ダンス動画やDJサウンドにピッタリのエフェクトやエレメントが盛り沢山のパックでおすすめですよ。
活用③AIポートレートで縦動画から高品質な横動画を作成
縦で撮影した動画を横動画にしたい。と思ったことがある方も多いのでは無いでしょうか?
AIポートレートを使えば簡単に実現できます。
手順
Step1.縦動画をトラックに追加
Step2.「クロップ」から画面いっぱいになるようにサイズとポジションを調整
Step3.クリップを複製してトラックで上下に重ねる
Step4.上のトラックに「エフェクト>AIポートレート」から「セグメンテーション」を追加し背景を透過
Step5.下のトラックに「エフェクト>ユーティリティ」から「チルトシフトリニア」を追加
Step6.下のトラックをダブルクリックして「ビデオ>ビデオエフェクト」から「チルトシフトリニア」のサイズや強度などを調整
縦動画を横動画にして、一眼レフで撮影したかのような背景がボケた動画に編集できました!
横動画にするためにズームするので、元の縦動画は4Kなど高画質のものを使用するのがおすすめですよ。
4.AIポートレートとクロマキー合成の違い
FilmoraはAIポートレートとクロマキー合成の機能があります。
どちらも背景を透過し合成するための機能ですが、何が違うのでしょうか?
4-1.クロマキー合成
クロマキー合成は背景が緑色一色のグリーンバックや青色一色のブルーバックになっている動画を使用して背景を切り抜く手法です。
背景色が一色になっているというのがクロマキー合成の肝になる部分で、緑や青は人の肌と反対色に近いことでキレイに背景だけを切り抜けます。
一般的に緑を使用することが多いのは、緑のほうが青よりも暖色に近く、色合いが良くなることや、ジーンズなど青のほうが身につける頻度が高く、合成の邪魔になってしまいかねないことが理由です。
キレイに背景を透過できますが、グリーンバックの背景で撮影する必要があり、撮影場所が限られてしまう点や設備が必要になる点、過去に撮影したグリーンバック以外の動画は使用できない点が難点ですね。
4-2.AIポートレート
一方、AIポートレートはFilmoraに搭載されているAIが、たとえ背景色が一色でなくても自動で背景と被写体を認識し、背景を透過・合成できる機能です。
グリーンバックの懸念点を全て解消しており、どんな動画も被写体のみを残して透過できる、クロマキー合成の超強化版と言えるでしょう。
本記事で見てきた通り、エフェクトを追加するというシンプルな作業のみで完結できるので、誰でも簡単に使える点も優秀なポイントでしょう。
ただし、有料アドオンになるため、追加オプションとして購入する必要があります。
書き出し時には消えてしまいますが、無料でも機能は完全に体験できるので、体験した上で必要な方は購入を検討するのが良いでしょう。
5.まとめ
AI動画編集に関する記事はいかがでしたか?
他の動画編集ソフトであれば、非常に時間がかかってしまう作業やグリーンバック動画以外の背景透過・編集もFilmoraのAIポートレートを使えば一瞬で済み、次の作業に移れる。というのは大きな強みです。
更にFilmstockと連携することでワンストップ編集環境が実現でき、無駄な動画編集時間は削減できます。
時短が達成できればそれだけ他の作業に当てられる時間が増え、動画自体のクオリティも上がること間違いなしですよ。
役に立ちましたか?コメントしましょう!