「キャラクターの口の動きと音声を合わせたい」
「英語の音声に合わせて口パク動画を作りたい」
このように考えている方も多いのではないでしょうか?
AIの進化も相まって、音声に合わせて映像内の人物やキャラクターの口の動きをシンクロさせる「口パク動画」が注目を集めています。
しかし一方で、難しそうなイメージの先行や、専門的な編集技術やソフトの使い方がわからないことから、口パク動画制作に悩んでいる方も少なくありません。
そこで本記事では、口パク動画が作成できるソフトを5つ厳選して紹介。選び方のポイントや、実際の使用方法についても具体的に解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
Part1.口パク動画とは?
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口パク動画とは、映像内の人物やキャラクターの口の動きを、音声に合わせてシンクロさせた動画のことを指します。
従来であれば、非常に高度なソフトと技術が必要でしたが、AIの進化によって、リップシンク(Lip Sync)などを活用することで、簡単に実現できるようになりました。
口パク動画は一見すると、単にキャラクターが話しているように見せるだけに感じてしまいますが、実は多くのメリットがある技術です。まずは本章で口パク動画のメリットについて見ていきましょう。
口パク動画のメリット1|多言語展開が容易
同じ映像に異なる言語の音声を“自然に”組み合わせられるため、グローバル展開が容易です。
例えば、日本語の動画を英語音声に合わせた口パク動画に変換することで、海外の視聴者にも自然な印象で動画を届けられます。
2|制作コストの削減
新たに映像を撮影することなく、音声の差し替えだけで新しいコンテンツを作成できます。
複数の言語バージョンや、内容の一部アップデートが必要な場合でも、撮り直しが必要無く、大幅なコスト削減が可能です。
口パク動画のメリット3|表現の幅が広がる
キャラクターの表情や口の動きを自由に編集できるため、より魅力的な映像表現が可能です。
実際にアニメーションやゲーム、教育コンテンツ、プロモーション動画など、様々な分野で活用されています。
Part2.口パク動画が作れるソフト5選
口パク動画の制作には、適切なソフトウェアの選択が非常に重要です。というのも、口パク動画は「あるソフトではAIに任せて簡単に実現でき、一方あるソフトではプロが長時間細かい作業をしても実現できない」ことがざらに起きるほど、ソフト性能に左右されやすい技術のジャンルだからです。
本章では、初心者から上級者まで対応可能な、おすすめの口パク動画作成ソフトを5つ紹介します。
Filmora|AIを活用した高精度口パクが魅力
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世界150カ国以上で1億人以上のユーザーを持つ人気ソフトで、直感的な操作性とAIを活用した高度な機能を見事に両立しています。
特に23カ国語に対応した「AI翻訳機能」と組み合わせることで、多言語対応の口パク動画もワンクリック作成できる点は大きな魅力。
また、1,000万点以上の素材やエフェクト、テンプレートが搭載されている点や、他のAI機能、生成AI機能が充実している点など、Filmoraの魅力については、挙げ出すと“きり”がありません。
結論として、口パク動画作成を考えている多くの方に、まず試していただきたいソフトと言えます。
特徴 | ・AIリップシンク機能搭載 ・直感的な操作性 ・23カ国語対応のAI翻訳機能 ・1,000万点以上の素材/エフェクト/テンプレート ・マルチプラットフォーム対応 |
おすすめポイント | ・初心者でも扱いやすい ・高精度な口パク動画作成が可能 ・豊富なAI機能でクリエイティブ活動が加速 |
対応OS | Windows/Mac |
After Effects|プロ仕様の高度な編集が可能なモーショングラフィックソフト
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「After Effects」は、Adobe社が提供するプロフェッショナル向けの映像編集ソフトです。
音声の振幅や、音声レベルに基づいた精密な口の動き制御が可能で、商用利用のニーズにも応える高品質な口パク動画が作成できます。
また、豊富なエフェクト機能や他のAdobeソフトとの連携により、口パク以外の編集作業も含めた総合的な映像制作が可能です。
最先端の編集環境で、より細かいカスタマイズにも対応できる点が大きな魅力と言えるでしょう。
特徴 | ・音声波形からの精密な口の動き制御 ・豊富なエフェクト機能 ・他のAdobeソフトとの連携 ・プロ仕様の編集環境 ・維持費用は今回紹介ソフトの中でも高額 |
おすすめポイント | ・商用利用に耐える高品質な編集が可能 ・細かいカスタマイズに対応 ・プロの作品制作に最適 |
対応OS | Windows/Mac |
Animate|2Dアニメーション制作に特化したAdobeソフト
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「Adobe Animate」は、2Dアニメーション制作に特化したソフトです。
タイムラインベースの編集とシンボル機能を活用して、効率的に口パクアニメーションを作成できます。
また、HTML5やSVGでの出力に対応しており、Webコンテンツとの親和性が高いのも特徴です。
After Effectsとの連携も可能なため、より高度なアニメーション制作にも活用できるでしょう。
特徴 | ・効率的な2Dアニメーション制作 ・シンボル機能でアニメーション管理 ・HTML5やSVGでの出力に対応 |
おすすめポイント | ・ベクターグラフィックス対応 ・アニメーション制作に最適化 ・Webコンテンツ制作との親和性が高い ・After Effectsとの連携が可能 |
対応OS | Windows/Mac |
AnimeEffects|無料で使える本格アニメーションツール
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「AnimeEffects」は、無料で利用できる2Dアニメーション制作ソフト。
ベクター形式のイラストを使用した、シンプルな口パクアニメーション作成が可能です。
オープンソースで開発・公開されているため、完全無料で使用でき、コミュニティサポートが充実している点も魅力です。
基本的な口パク機能を搭載しており、初心者でも本格的なアニメーション制作に挑戦できます。
特徴 | ・ベクターベースのアニメーション ・オープンソース ・コミュニティサポートが充実 ・基本的な口パク機能搭載 |
おすすめポイント | ・無料で本格的なアニメーション制作が可能 ・初心者にも扱いやすい ・豊富な機能でアニメーション制作をサポート |
対応OS | Windows/Mac |
ゆっくりMovieMaker4|ゆっくり実況動画作成特化ソフト
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「ゆっくりMovieMaker4」は、主に「ゆっくり実況」動画の制作に特化した無料ソフトです。
テキスト読み上げ機能と連動した自動口パク生成が特徴で、初心者でも簡単に口パク動画を作成できます。
特にゆっくり実況動画の制作には最適なツールと言えるでしょう。
ただし、Windowsのみ使用できるソフトです。
特徴 | ・テキスト読み上げと連動した口パク生成 ・豊富なキャラクター素材 ・シンプルな操作性 ・音声合成機能搭載 |
おすすめポイント | ・初心者でも簡単に使用可能 ・無料で高品質な動画制作が可能 ・ゆっくり実況動画の制作に最適 |
対応OS | Windows |
Part3.口パク動画の作り方【AI/リップシンク】
本章では、最新のAI技術を活用した口パク動画について、先ほど紹介した中でも最もおすすめの「Filmora」を使用した具体的な口パク動画の手順を解説します。
Filmoraを使うことで直感的な操作だけで口パク動画の作成が可能である事に加え、本章では全工程写真付きで紹介していくので、ぜひ一緒に手を動かしながら読み進めてください!
ステップ 1素材の読み込み
Filmoraを起動したら、まず[新しいプロジェクト]をクリックします。
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次に、[メディアをインポート]から素材を読み込むか、素材を直接タイムラインにドラッグ&ドロップで配置しましょう。
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素材が追加できたら、あらかじめ必要な箇所だけをカット編集してタイムラインに残しておくと、今後の作業がよりスムーズに進められます。
例えば「シーン検出機能」を使用すれば、搭載されたAIが自動で動画をシーン検出してくれます。必要なシーン以外を[削除]することで、スピーディなカット編集が可能になります。
また、Filmoraには他にも「スマートシーンカット」など、カット編集をスムーズにする機能だけでも豊富に搭載されています。
ステップ 2AIリップシンク機能の適用
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続いて、リップシンクしたいタイムラインの動画を選択した状態で、ツールバーから、[AI翻訳]を選択します。
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ダイアログが表示されたら、[音声と字幕を翻訳]を選択。「ソース言語」には現在の音声の言語を、「ターゲット言語」には翻訳したい言語を指定します。
設定が完了したら[リップシンク]と[自動一致]にチェックして、[翻訳]をクリックしましょう。
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AIが音声を認識して自動的に翻訳し、それに合わせた口パクアニメーションが生成されます。
ステップ 3微調整
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生成された口パク動画は、プレビュー画面で確認できます。この時、タイミングのズレがある場合は手動で微調整をおこない、表情の自然さを確認しましょう。
また、必要に応じて字幕を装飾したり、エフェクトを追加したり、音量バランスを調整したりすることも可能です。
ステップ 4エクスポート
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調整が完了したら、画面上部の[エクスポート]をクリックし、用途に合わせた形式を選択して書き出します。
たったこれだけで自動的に翻訳した上で、口パク動画も完成できました!
また、YouTubeやTikTokなどへの動画プラットフォームと連携することで、直接投稿することも可能ですよ!
Part4.口パク動画作成のポイント3選
続いて、口パク動画の制作をより効果的かつ効率的に進めるため、押さえておきたい重要なポイントを3つに分けて解説します。
ポイント1|目的に合わせたソフトの選択
制作の目的や予算、技術レベルに応じて、最適なソフトを選ぶことが成功の鍵となります。
初心者の方や、手軽に口パク動画を作成したい場合は、直感的な操作性と充実したAI機能により、専門的な知識がなくても高品質な動画を作成できる「Filmora」がおすすめです。
また、商用利用やより細かい調整が必要な場合は「Adobe After Effects」がおすすめ。プロフェッショナルな編集環境で、より精密な口パク表現が可能です。
一方、無料にこだわる方や、予算を抑えたい方には「AnimeEffects」や「ゆっくりMovieMaker4」などからチャレンジすると良いでしょう。
ポイント2|高品質な映像素材の準備
完成度の高い口パク動画を作るためには、使用する素材の品質が重要です。
映像素材に関しては、以下の4点に注意が必要です。
- 解像度が十分に高いこと
- フレームレートが安定していること
- 顔や口元が明確に映っていること
- 照明が適切で、影が少ないこと
ポイント3|高品質な音声素材の準備
加えて、動画で使用する音声については、以下4点を意識しましょう。
- クリアな録音状態であること
- ノイズが少ないこと
- 適切な音量レベルであること
- 音声と映像の長さが合っていること
以上、3つのポイントを意識することで、より質の高い口パク動画を効率的に制作することが可能です!
Part5.口パク動画に関するよくある質問
最後に本章では、口パク動画制作に関してよく寄せられる質問と、その回答を紹介します。
質問1.口パク動画を作成するのに特別なスキルは必要?
AIリップシンク機能を搭載した最新のソフトを使用すれば、特別なスキルは必要ありません。
例えばPart3で具体的に解説した「Filmora」では、音声を読み込んで数クリックするだけで、自然な口パク動画が作成できます。
もちろん、より高度な表現を目指す場合は、動画編集の基礎知識があると便利ですが、まずは使いやすいソフトから始めて、徐々にスキルを向上させていくことをおすすめします。
質問2.他の言語への翻訳時著作権を気にする必要はある?
翻訳した動画を公開する際は、原作品の著作権に十分注意する必要があります。
例えば以下のような場合は、著作権者の許諾が必要で、翻訳したり口パク動画として内容を改変したりしていても、著作権がなくなることは基本的にありません。
- インターネット上で公開する場合
- 商用利用する場合
- 原作品を改変する場合
ただし、個人で楽しむ範囲での利用や、著作権フリーの素材を使用する場合は、基本的に問題ありません。
質問3.FilmoraのAI翻訳は何言語に対応している?
Part3で使用したFilmoraのAI翻訳機能は、2025年現在、英語、ドイツ語、スペイン語、日本語、中国語など23言語に対応しています。
主要言語はほとんど網羅されている為、動画のグローバル展開を考えている方は、ぜひ活用したい機能と言えるでしょう!
まとめ|口パク動画はAIで効率的に作成できる!
本記事では、口パク動画の概要から、作成に適したソフト、具体的な制作手順、重要なポイントまで幅広く、網羅的に解説してきました。
特に最新の「AIリップシンク機能」を活用することで、誰でも手軽に高品質な口パク動画を作成できます。Filmoraをはじめとする各種ソフトには、無料版や体験版が用意されています。まずは気軽に無料版で魅力的な口パク動画の制作にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
また、制作を始める前に本記事で紹介したポイントを復習し、目的に合わせた最適なツールと手法を選択することで、より効率的な制作が可能になります。ぜひ本記事を参考に、クオリティの高い口パク動画の効率的な制作に挑戦してみてくださいね!
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