これまでの音楽制作には、複雑なスキルや専門知識が必要でした。
しかし、現在ではテクノロジーの進化により、AIが自動で作曲するサービスが続々と登場しています。そのサービスの1つがSunoAIです。
SunoAIは、日本語の歌詞から自動で作曲を行うサービスです。
楽曲生成AIはSunoAI以外にも多くありますが、日本語歌詞に対応しているサービスはそこまで多くはありません。
ですので、SunoAIは日本のアーティストやクリエイターにとって非常に重宝されているツールとなっています。
本記事では、SunoAIの特徴や実際に楽曲の作成画面を用いて、使い方を詳しく解説します。
目次
SunoAIとは
SunoAIは、テキストから音楽を生成するAIサービスです。
この技術はTXET2SONG(テキスト・トゥー・ソング)と呼ばれ、誰でも簡単にAIを使ってオリジナル音楽を作成することができます。
これまでにもテキストから音楽を生成するAIサービスは多く発表されてきましたが、ほとんどがボーカルのないインストゥルメンタルを生成するものでした。
SunoAIで生成した歌を聞いてみる☟
その中でSunoAIは、歌詞を入力するだけで高品質な楽曲を作成できる点が注目されています。日本語の歌詞にも対応しており、曲の構成であるAメロ、Bメロ、サビなども指定することが可能です。
また、サイトを通じて自分が作成した曲を公開することができ、他のユーザーが作成した曲を聴くこともできます。
2024年6月にバージョン3.5にアップデートされました。
これにより生成できる楽曲の長さが2分から4分に拡張され、出力される音質も向上しています。
より多くのスタイルやジャンルに対応できるようになりました。
今後も、より長い楽曲の作成や高品質な楽曲生成が期待される、注目のAI作曲サービスとなっています。
SunoAIは無料で使える?
SunoAIは、ほとんどの機能を無料で使用することができます。
展開されているプランは無料で使用できる「基本プラン」と有料サブスクリプションプラン「プロ」「プレミア」2種類の合計3つです。
使用できる機能や生成優先度、生成時に使用するクレジットの配布数などが異なっています。
基本プラン
無料で使用できる基本プランは毎日50クレジット配布されます。
1回の楽曲生成に2パターンの曲が生成される仕様となっており、1曲の生成に5クレジット消費されます。つまり1回の楽曲生成に10クレジットが消費されるということです。
基本プランでは1日に5曲まで生成できるということになります。
無料プランのクレジットは蓄積されませんのでご注意ください。
有料プラン
有料のサブスクリプションにはProとPremierの2種類があります。
それぞれ価格と配布クレジット数が異なります。
- Pro:月額10ドル・年額96ドル・配布クレジット数2500
- Premier:月額30ドル・年額288ドル・配布クレジット数10000
この2つの有料プランでは、楽曲を同時に10曲生成することが可能です。
また生成した楽曲の商用利用が可能なのは有料プランのみとなっています。
その他のAI作曲サービス7選へのリンク
SunoAIの使い方
実際にSunoAIを使用して楽曲を生成してみましょう。
SunoAIはアカウント登録をするだけで使用できます。
楽曲の生成方法は、プロンプトと呼ばれる指示文から作成する方法と、オリジナルの歌詞から生成する方法の2パターンあります。
それぞれについて詳しく解説します。
アカウント登録方法
まずSunoAIのサイトへ移動します。
サイドメニューから「作成する」を選択します。
すると「Discord、Google、Windows」のアイコンが表示されるので、ご自身が所有しているアカウントを選択します。
アカウントを所有していない場合は、アカウントを作成しましょう。
ログインが完了したら、ホーム画面へ移動します。
「作成する」を選択し生成画面へ移動することができれば、楽曲生成の準備は完了です。
プロンプトから作成
生成したい曲調や雰囲気をテキストで入力し、楽曲を生成してみましょう。
サイドメニューから「作曲する」を選択し、「曲の説明」と表示された箇所にプロンプトを入力します。
プロンプトは200文字まで入力することができます。
プロンプトの内容は主に「ジャンル」「イメージ」「性別」の3つに分類することができます。
ジャンル
- Pop:親しみやすい歌詞とメロディ
- Rock:力強い曲調のボーカルと演奏
- EDM:エレクトロニックダンスミュージック
- J-Pop:日本のポップミュージック
- Anison :アニメの主題歌や挿入歌
イメージ
- Happy:楽しく明るい雰囲気の曲調
- Sad:悲しい雰囲気の曲調
- Peace:安心感のある柔らかな曲調
- Anger:怒りを表現した荒々しい曲調
- Relax:心が安らぐ曲調
性別
- Female:女性ボーカル
- Male:男性ボーカル
インストゥルメンタルで生成したい場合は「インストゥルメンタル」を選択しておきましょう。
「作成する」を選択すると楽曲の生成が開始されます。
しばらくすると2曲生成されます。
生成された楽曲をクリックすると曲を再生し確認することができます。
また、右の欄には曲の構成や歌詞が表示されます。
生成された曲の「…」アイコンを選択すると、作成した曲をダウンロードすることができます。
歌生成ツールSunoAI×動画編集ソフトFilmora|ミュージックビデオの作成例
オリジナル歌詞から作成
作成した歌詞を入力し、楽曲を生成します。
サイドメニューから「作成する」を選択し、「カスタム」を選択します。
すると、「曲の説明」と表示されていた部分が「歌詞」に変更されます。
「歌詞」と表示された箇所に作成した歌詞を入力します。
歌詞は3000文字まで入力することができます。
歌詞を入力する際に曲の構成も指定することができます。
主に使用するプロンプトは以下の通りです。
- [Instrumental Intro]:冒頭部分のインストゥルメンタルのイントロパート
- [Verse]:歌の主要な歌詞の内容とメロディ。日本楽曲でのAメロ
- [Pre-Chorus]: サビに向かう前に入る、準備的なセクション。日本楽曲でのBメロ
- [Chorus]:キャッチーなメロディの曲の中心部分。日本楽曲でのサビ
- [Instrumental Solo]:ボーカルのない曲の間奏パート
- [Bridge]:Aメロとサビの間に挿入されるセクション。メロディや歌詞が変化し、曲の展開に寄与するパート
- [Outro]:曲の締めくくり部分
- [End]:曲の終点箇所
曲の構成以外にも、使用楽器を指定することができます。
- [Piano Intro]:冒頭部分のピアノによる演奏パート
- [Guitar Solo]:ギターによる間奏パート
- [Bass Outro]:ベースによる曲の締めくくりパート
- [Synthesizer]:シンセサイザーを使用したパート
歌詞を入力後、画面を下にスクロールすると「音楽のスタイル」が表示されます。
この欄に曲調や雰囲気を入力しましょう。
最後にタイトルを入力し、「作成する」を選択します。
すると作成した歌詞が反映された楽曲が2曲生成されます。
曲の続きを生成
生成された曲をさらに延長してみましょう。
延長したい曲の「伸ばす」を選択します。
追加したい歌詞を入力することもできますし、「ランダムな歌詞を作る」を選択し歌詞を自動で生成することもできます。
次に音楽のスタイルを選択します。
延長したい曲のイメージを壊さないためにも、変更しないことをオススメします。
「タイトル」欄に延長する曲のタイトルを入力します。
延長したい箇所を「延長から」の横にある時間で指定します。
最後に「伸ばす」を選択すると、曲の延長部分が新たに生成されます。
SunoAIで生成した曲と延長した曲をつなぎ合わせることはできません。
楽曲編集ソフトなどで、2つの曲をつなげる必要があります。
楽曲もできる動画編集ソフトFilmoraのリンク貼り付け
SunoAIの商用利用や著作権について
SunoAIで作曲した曲を商用利用する際には、使用許諾契約を遵守する必要があります。ライセンス契約には、特定の使用条件や制限が記載されているため、契約内容をよく確認してください。
またSunoAIで生成した楽曲を商用利用したい場合は有料のサブスクリプションプランを契約する必要があります。
無料プランで生成した楽曲は商用利用できません。ご注意ください。
また著作権についても注意が必要です。
著作権で保護されたコンテンツを歌詞やプロンプトとして入力する場合、第三者の著作権を侵害してしまう可能性があります。
すでにある歌詞を流用することや、歌詞の中に著作権保護された商品名などを入力しないように注意して、楽曲を生成しましょう。
SunoAIと他サービスとの比較
SunoAI以外にも日本語ボーカル曲に対応した作曲AIサービスがあります。
そのなかで特に使いやすいものを3つご紹介します。
CREEVO
京都大学が開発した自動作曲AIです。文化進化研究の一環として運営されています。
ブラウザ上にて無料利用が可能で、会員登録も不要です。
入力した歌詞からオリジナルのメロディを生成することができ、ユーザーのフィードバックを基にして作曲モデルを継続的に進化・改善させていきます。
CREEVOは、「おまかせ作曲」と「デザイン作曲」の2つのモードがあり、簡単に楽曲を作成し、評価やダウンロードすることができます。
ORPHEUS
ORPHEUSは、AIを活用した音楽制作ツールやサービスを提供するプラットフォームです。
メロディやコード進行を生成するためにAIを使用することができ、好みのジャンルやムードに基づいてカスタマイズが可能です。
また、AIは既存の曲のパターンや構造を分析し、新しい歌詞を生成することもできます。
細かい部分まで指定することができる反面、ある程度の音楽知識が必要になるツールですが、初心者からプロのクリエイターまで幅広いユーザーに利用されているサービスです。
Udio
udioは、元Google DeepMindの研究者たちによって開発されたAI音楽生成ツールです。2024年4月にリリースされたこのツールは、テキストやプロンプトを使用して、様々な音楽ジャンルやスタイルの楽曲を生成することができます。
さらに、udioは音声アップロード機能も提供しています。
自分の音声クリップをアップロードして、AIがその音声を基に楽曲を生成することができます。この機能により、自分の声でAI楽曲制作が可能となります。
プロのミュージシャンからアマチュアまで幅広いユーザーにとって魅力的なツールとなっています。
まとめ
SunoAIは、誰でも簡単にテキストから楽曲を生成できるAIサービスです。
日本語の歌詞にも対応しており、曲の構成であるイントロ、Aメロ、Bメロ、サビなども指定することが可能です。
SunoAIは、ほとんどの機能を無料で使用することができます。
無料で使用できる基本プランは毎日50クレジット配布されます。1日に5曲まで生成が可能です。
サブスクリプションの有料プランも用意されており、ProとPremierの2種類があります。
- Pro:月額10ドル・年額96ドル・配布クレジット数2500
- Premier:月額30ドル・年額288ドル・配布クレジット数10000
SunoAIはアカウント登録するだけで使用することができます。
楽曲の生成方法はプロンプトから作成する方法と、オリジナルの歌詞から生成する方法の2パターンあります。
また、曲の構成やジャンル、イメージやボーカルの性別などを指定することもできます。
SunoAIで作曲した曲を商用利用する際には、使用許諾契約を遵守する必要があります。ライセンス契約には、特定の使用条件や制限が記載されているため、契約内容をよく確認してください。
またSunoAIで生成した楽曲を商用利用したい場合は有料のサブスクリプションプランを契約する必要があります。無料プランで生成した楽曲は商用利用できません。
著作権で保護されたコンテンツを歌詞やプロンプトとして入力する場合、第三者の著作権を侵害してしまう可能性があります。
すでにある歌詞を流用することや、歌詞の中に著作権保護された商品名などを入力しないように注意しましょう。
今回はSunoAIについて解説しました。みなさんもSunoAIを利用して楽しく楽曲制作をおこなってください。
役に立ちましたか?コメントしましょう!