大好きなアーティストにあこがれ「ひとの心に響く音楽を自分も作りたい!」と思ったことが誰しも一度はあるのではないでしょうか?
しかし、歌詞は書けても作曲となると音楽の専門知識や専用ソフトなどが必要で初心者には少しハードルが高いと感じます。
そこで、近年のAI技術の進歩から、歌詞を入力するだけでAIが自動で作曲してくれるサービスが続々と登場しています。
AI作曲と呼ばれるこのシステムは、曲の雰囲気や内容をテキストで入力することで、AIが自動で作曲してくれる画期的なサービスです。
今回は、無料で使えるおすすめのAI作曲サービスを7つご紹介します。
ぜひ、AI作曲サービスを利用して、素敵な曲を作ってみてください。
AI作曲とは
AI技術を活用して、音楽を作成するシステムを楽曲生成AIといいます。
音楽生成AIやAI作曲と呼ばれることもあります。
このシステムは、様々な音楽理論や既存の譜面のパターンを学習し、新たなリズムやメロディを生成します。
ディープラーニングなどの機械学習技術を用いて、テキストなどで指定した内容に基づいてオリジナルの楽曲を作成することができます。
提供されているサービスは、初心者でも操作しやすいものが多く、簡単に楽曲を作成できることから、多くのユーザーに親しまれています。
AI作曲技術は発展途上であり、今後の発展が非常に期待されています。
AIで生成した歌を聞いてみる☟
AI作曲サービスの種類
AI作曲サービスにはさまざまな種類があります。
そのなかでもテキストから楽曲を生成する技術は「TEXT2SONG(テキスト・トゥー・ソング)」と呼ばれ、入力したテキストからAIが自動で楽曲を作成します。
現在、利用できる多くのAI作曲サービスが、このテキストから音楽を生成する方式を採用しています。
AI作曲サービスは、それぞれ機能や生成方法、設定範囲が異なります。
生成過程を大きく分けて以下の3つの観点で分類することができます。
- 生成方法
プロンプト入力:特定のテーマやスタイルを入力し、その指示に基づいて音楽を生成する方法。
歌詞入力:具体的な歌詞を入力し、その歌詞に基づいてメロディや伴奏を生成する方法。
- 楽曲構成
インストゥルメンタル: 楽器の演奏だけで構成された音楽を生成するサービス。
ボーカル曲: ボーカルパートを含む楽曲を生成するサービス。
- 対応言語
英語のみ: 英語のテキストやボーカル音声に対応したサービス。
多言語対応: 複数の言語のテキストやボーカル音声に対応したサービス。
サービスごとに機能や特徴が異なるため、作成したい楽曲に最も適したサービスを選ぶことが重要です。
AI作曲のメリット
AI作曲を使用することで得られるメリットは大きく3つあります。
- 無料で利用することができる。
AI作曲サービスの多くは無料または手頃な価格で利用可能です。これにより、予算を気にすることなく、自分だけのオリジナル楽曲を制作できます。特に趣味として音楽を楽しみたい人や、プロジェクトの初期段階でコストを抑えたい人にとって、大きなメリットとなります。
- 音楽の知識がなくても作曲ができる。
AI作曲技術を利用することで、音楽理論や作曲の専門知識がなくても、簡単に楽曲を作成することができます。テキストやテーマを入力するだけで、AIが自動的にメロディや伴奏を生成します。これにより、音楽制作の敷居が大幅に低くなり、誰でも気軽に創作活動を始めることができます。
- 楽曲制作の参考として使用できる。
プロのミュージシャンや作曲家にとっても、AI作曲は新しいアイデアを得るための貴重なツールとなります。AIが生成した楽曲を参考にすることで、従来の発想を超えた新しい音楽表現を探索することができます。また、制作途中の楽曲に行き詰まった場合でも、AIの提案を取り入れることで新たなインスピレーションを得ることができます。
これらのメリットにより、AI作曲は初心者からプロフェッショナルまで、幅広い層にとって有用なツールとなっています。
音楽制作の可能性が広がり、音楽活動がより楽しくなることでしょう。
無料で使えるAI作曲サービス7選
無料でAI作曲ができるサービスは多くあります。そのなかでも、ボーカル曲の生成に対応しているサービスを7つご紹介します。
VOICEMOD
- 生成方法:歌詞入力のみ
- 楽曲構成:ボーカル曲のみ
- 対応言語:英語のみ
- 利用料金:無料・買い切り・サブスク
- 買い切り価格:70ドル
- サブスク(月額):12ドル
- サブスク(年額):48ドル
- 商用利用:有料版のみ可能
VOICEMODは、リアルタイムで音声を変換する音声変換ソフトウェアです。
提供するサービスのひとつにAI作曲があります。
楽曲のジャンル、テンポ、ムードなどの要素を選択し、AIがそれに基づいて音楽を作り出します。さらに、生成された音楽は編集可能で、音の調整や追加、削除を簡単におこなうことができます。
非常に直感的で使いやすいプラットフォームとなっており、作曲初心者からプロのミュージシャンがインスピレーションを得るためのツールとしても利用されています。
日本語の歌詞には対応していないため、英語のボーカル曲を作成する際に活用することができます。
Jukebox
- 生成方法:プロンプト入力・歌詞入力
- 楽曲構成:インストゥルメンタル・ボーカル曲
- 対応言語:多言語対応
- 利用料金:完全無料
- 商用利用:許可が必要
ChatGPTで有名なOpenAIが開発したAI音楽生成プラットフォームです。
ディープラーニングを用いており、生成された楽曲のクオリティが高いと評価されています。
歌詞やプロンプトを入力することで、様々なスタイルやジャンルのオリジナル曲を自動で生成します。
さらに具体的な楽曲の要素や雰囲気を指定することで、新たな楽曲を即座に作り出すことができます。
音楽制作のプロセスを短縮することができるため、アーティストやクリエイターが革新的なアイデアを迅速に形にできるツールとして注目されています。
JukeboxはPythonベースのプロジェクトであり、パソコンに不慣れな方は、導入ハードルが多少高いと感じます。しかし、機能が充実しており導入するメリットは大きいです。
関連記事:OpenAI Jukeboxのユニークな音楽生成ツール>>
SunoAI
- 生成方法:プロンプト入力・歌詞入力
- 楽曲構成:インストゥルメンタル・ボーカル曲
- 対応言語:多言語対応
- 利用料金:無料・サブスク
- サブスク(月額):Pro 10ドル・Premier 30ドル
- サブスク(年額):Pro 96ドル・Premier 288ドル
- 商用利用:有料版のみ可能
SunoAIは、テキストやプロンプトから楽曲を生成できるAI音楽生成プラットフォームです。
「音楽の知識がなくても誰でも簡単に楽曲を作成できる」をコンセプトに開発されました。
ボーカル要素とメロディ、ハーモニーをそれぞれ別のAIモデルを使用し曲を生成します。これにより、イメージに合った歌詞、メロディ、ハーモニーを持つ楽曲を生成できます。
SunoAIは様々な音楽ジャンルや言語に対応しており、アマチュア音楽家からプロのアーティストまで幅広く利用されています。
2024年6月にバージョン3.5をリリースしており、生成できる楽曲の長さが2分から4分に拡張され、出力される音質も向上しています。
これにより多くのスタイルやジャンルに対応できるようになりました。
新しい機能として、曲の特定の部分を指定してクリップを拡張できる「Continue From Time」などの機能も追加されています。
CREEVO
- 生成方法:歌詞入力のみ
- 楽曲構成:ボーカル曲のみ
- 対応言語:日本語のみ
- 利用料金:完全無料
- 商用利用:可能
CREEVO(クリーボ)は、京都大学が開発した自動作曲AIです。文化進化研究の一環として運営されています。
ブラウザ上にて無料利用が可能で、会員登録も不要です。
入力した歌詞からオリジナルのメロディを生成することができ、ユーザーのフィードバックを基にして作曲モデルを継続的に進化・改善させていきます。
CREEVOは、「おまかせ作曲」と「デザイン作曲」の2つのモードがあり、簡単に楽曲を作成し、評価やダウンロードすることができます。
SongR
- 生成方法:プロンプト入力・歌詞入力・画像入力
- 楽曲構成:ボーカル曲のみ
- 対応言語:英語のみ
- 利用料金:無料・サブスク・トークン購入
- サブスク(月額):Basic 5ドル・Premium 25ドル
- トークン価格:10トークン 5ドル・50トークン 20ドル・100トークン35ドル
- 商用利用:不可
SongRは、簡単にオリジナルの楽曲を作成できるAI音楽生成ツールです。
特定のキーワードを入力するだけで、AIが歌詞を生成し、選択したジャンルに基づいてボーカルと伴奏を追加します。
対応するジャンルには、ポップ、ヒップホップ、カフェ、ピアノロックなどの選択が可能です。
また、画像を読み込ませ、イメージに合った楽曲を生成してくれるというユニークな機能も持ち合わせています。
このツールは、音楽の専門知識がない方でも簡単に使えるよう設計されており、広告やマーケティング用のジングル、個人的な楽しみのための楽曲作成など、幅広い用途に対応しています。
また、生成された楽曲はSNSでシェアすることができ、無料で利用できます。
ORPHEUS
- 生成方法:歌詞入力のみ
- 楽曲構成:ボーカル曲のみ
- 対応言語:日本語のみ
- 利用料金:完全無料
- 商用利用:可能
ORPHEUSは、AIを活用した音楽制作ツールやサービスを提供するプラットフォームです。
メロディやコード進行を生成するためにAIを使用することができ、好みのジャンルやムードに基づいてカスタマイズが可能です。
また、AIは既存の曲のパターンや構造を分析し、新しい歌詞を生成することもできます。
ORPHEUSのインターフェースは直感的に操作することができ、キーやテンポ、楽器編成を調整しながら、さまざまなメロディやコード進行を試すことができます。
さらに、作成した楽曲の上に自分の楽器やボーカルを追加することもできます。
細かい部分まで指定することができる反面、ある程度の音楽知識が必要になるツールですが、初心者からプロのクリエイターまで幅広いユーザーに利用されているサービスです。
Udio
- 生成方法:プロンプト入力・歌詞入力
- 楽曲構成:インストゥルメンタル・ボーカル曲
- 対応言語:多言語対応
- 利用料金:無料・サブスク・ポイント購入
- サブスク(月額):Standard 10ドル・Pro 30ドル
- サブスク(年額):Standard 96ドル・Pro 288ドル
- ポイント価格:100クレジット 3ドル・1000クレジット 25ドル
- 商用利用:有料版のみ可能
udioは、元Google DeepMindの研究者たちによって開発されたAI音楽生成ツールです。2024年4月にリリースされたこのツールは、テキストやプロンプトを使用して、様々な音楽ジャンルやスタイルの楽曲を生成することができます。
udioの特徴として、入力するテキストからプロレベルの楽曲を生成できる点があります。
例えば、「ポップで明るい曲」や「ジャズ風の落ち着いた曲」といった指示を入力すると、その要望に沿った音楽が生成され、楽曲のカスタマイズオプションも豊富です。
イントロやアウトロの設定、楽曲の長さの延長にも対応しています。
さらに、udioは音声アップロード機能も提供しています。
自分の音声クリップをアップロードして、AIがその音声を基に楽曲を生成することができます。この機能により、自分の声でAI楽曲制作が可能となります。
プロのミュージシャンからアマチュアまで幅広いユーザーにとって魅力的なツールとなっています。
関連記事:AI 音楽生成ツール:Amper Musicについて>>
Filmoraを使ったオリジナル楽曲動画の作成
AI作曲により作成した楽曲に合わせ、歌詞やエフェクトをつけたミュージックビデオを作成しSNSにアップしてみましょう。
作成する手順は以下の通りです。
- 楽曲の生成
- 素材画像・動画の作成
- 動画編集
手順にそって解説します。
楽曲の生成
まずは、AI作曲ツールを使用して楽曲を生成します。
今回はSunoAIのプロンプト入力で楽曲を生成します。
生成したい楽曲をイメージし、プロンプトを入力しましょう。
2曲生成されるので、きにった楽曲をダウンロードしましょう。
AIで生成した歌を聞いてみる☟
素材画像・動画の準備
次に素材となる画像や動画を準備します。
今回はFilmoraのAI画像生成で歌い手となるキャラクターを作成します。
メニューのストックから、「AI画像」の「ツール」を選択します。
使用したい画像のイメージを入力し画像を生成します。
気に入った画像が生成されたら、画像右下の「下矢印アイコン」をクリックしダウンロードします。
実際に動画を撮影し、素材として使うのも良いでしょう。
動画編集
生成した楽曲と、素材を使用して動画を作成していきます。
生成した音楽に合わせて生成画像にエフェクトやトランジションを追加し動きをだします。
楽曲に合わせてテロップに歌詞を配置するのも視覚的に良いアプローチになるでしょう。
さらにFilmoraには音楽に合わせて動きをつけるオーディオエフェクトが多く用意されています。
ミュージックビデオの作成時に活用できる機能をピックアップしてご紹介します。
オーディオスペクトラム
音声の周波数を視覚的に表したものを「オーディオスペクトラム」といいます。
棒グラフや円グラフが周波数に合わせて動くことで、視覚的に音の動きをとらえることができます。
EDMなどのミュージックビデオに活用するとよいでしょう。
ビートテキスト
ビートテキストとは、プリセットされた文字のフォントや動きを音楽に合わせて動くテキストです。
この機能はAIが楽曲を解析し、リズムに合わせて動くテキストを簡単に作成することができます。
文字の色やフォントなどの変更も可能です。
ビートエフェクト
楽曲の低音や高音に合わせて画像や動画のコントラストを変化させるものや、画像に動きをつけるなど、音楽に合わせて素材を変化させるエフェクトが用意されています。
静止画に動きをつけたい場合などに活用できます。
まとめ
AI作曲サービスは、初心者からプロまで幅広い層にとって魅力的なツールです。
音楽の知識がなくても、簡単に自分だけのオリジナル楽曲を制作できる点が大きな魅力です。
今回ご紹介した7つのサービスは、それぞれに特徴がありました。
自分の作成したい楽曲に合わせて使用するサービスを選択しましょう。
- VOICEMOD :リアルタイム音声変換機能も備え、直感的な操作が可能です。
- Jukebox :高品質な楽曲を生成する能力があり、特にプロジェクトに本格的な楽曲を求めるユーザーに最適です。
- SunoAI :様々なジャンルや言語に対応し、フィードバックを取り入れた楽曲生成が可能です。
- CREEVO :ブラウザ上で手軽に利用でき、会員登録なしで利用できます。
- SongR :特定のキーワードや画像から楽曲を生成するユニークな機能を持ち、SNSシェアも容易です。
- ORPHEUS :細かいカスタマイズが可能で、音楽知識がある方に適しています。
- udio :プロレベルの楽曲を生成できる上、音声クリップのアップロード機能も提供しています。
AI機能豊富な動画編集ソフトFilmoraを使用すれば、楽曲に合わせた動画を簡単に作成することができます。
- オーディオスペクトラム:棒グラフや円グラフが周波数に合わせて動くことで、視覚的に音の動きをとらえることができます。
- ビートテキスト:プリセットされた文字のフォントや動きを音楽に合わせて動くテキストです。
- ビートエフェクト:楽曲の低音や高音に合わせて画像や動画のコントラストを変化させるものや、画像に動きをつけるなど、音楽に合わせて素材を変化させるエフェクトが用意されている。
これらのサービスを活用して、ぜひあなたもオリジナルの音楽やミュージックビデオを制作してみてください。
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